追跡管制局施設が着工/準天頂衛星システム
旧上野清掃センター跡地 18年度稼働目指す
国が進める人工衛星を使った測位システムである準天頂衛星システムの宮古島追跡管制局の施設建設工事が、市上野新里の旧上野清掃センター跡地で着工。事業主体は事業を国から受託した準天頂衛星システムサービスで、工事期間は2016年1月まで。その後、システム運用試験などを行い、18年度からの稼働を目指す。23日には関係者が集い、地鎮祭が行われた。
準天頂衛星とは、カーナビゲーションシステムや位置情報サービスなどで使用されているGPS(グローバル・ポジショニング・システム)衛星の機能を補完、補強するため日本が独自で開発。日本の上空に位置する時間が長くなるよう設計された「準天頂衛星軌道」に人工衛星を投入することで、GPS衛星からの電波が届きにくい山間部やビル陰などをカバーする。
事業受託者である準天頂衛星システムサービスは、NECグループなどが設立した特別目的会社。事業費総額は1173億円の見込みで、システムの開発や整備、維持管理、運用などを行う。追跡管制局は宮古島のほか、沖縄本島、八重山、久米島の県内4カ所に設置される。システム運用期間は2033年3月までを予定。
同施設が整備される旧上野清掃センター跡地は市有地で、面積は約5000平方㍍。事業実施に伴い、市は事業主に年額63万7200円で貸し出す賃貸契約を締結。賃貸期間は15年4月1日から33年3月31日まで。
同施設建設のための旧上野清掃センター焼却炉の撤去について、市は当初、一括交付金を充当する方針だったが、活用が認められなかったことから、解体事業費として2億2000万円を一般財源から拠出した。