来館者数は5546人/14年度市伝統工芸品セ
前年度比9倍の大幅増
国指定の重要無形文化財「宮古上布」の伝統文化継承拠点として、昨年5月に上野野原に落成した市伝統工芸品センターの2014年度の来館者数が5546人となったことが同施設の指定管理を受けている宮古織物事業協同組合(理事長・長濱政治副市長)のまとめで分かった。前年度比では約9倍の大幅増となり、同組合では「さらに内容を充実させて宮古上布の魅力を発信していきたい」と述べた。
これまで平良字西里にあった同センターは2004年に移転新設計画が持ち上がり、沖縄振興特別推進交付金(一括交付金)を活用して上野野原に昨年5月に落成した。
上野野原に移転する以前の来館者数は、2012年度が665人、13年度が624人と600人台で推移していたが、移転してからは一気に増えて、2014年度は5500人余が来館した。
14年度の来館者数は、6月の段階ですでに900人を超え、前年度の総数を上回り、その後も1カ月200~300人台で推移した。
特に今年に入ってからは、来館者数がさらに増加。1月は昨年度の総数を上回る666人、2月はさらに増えて775人となり、3月は一気に1000人を超えて1092人が来館した。
大幅増加の要因について、同組合の上原則子専務理事は「施設が西里にあった時と比べて駐車場も確保されているので、大型バスで多くの観光客が訪れてくれていることが大きい。これからも内容をさらに充実させて宮古上布の魅力を広く紹介していきたい」と話した。
同工芸品センターの建設事業費は2億8677万円。施設の敷地面積は2997平方㍍、建築面積1236平方㍍、延べ床面積1084平方㍍で、宮古上布の染め、織りなどの各製造施設のほか、展示室、休憩室、見学コースなどが設けられている。