シンボルツリー折れる/北小と平一小のガジュマル
「えーショック」「思い出の木だったのに」-。創立130年を超える北小学校と平一小学校の長い歴史を一緒に歩んできた両校の「シンボルツリー」のガジュマルが台風6号の影響で折れているのを12日、両校の学校関係者が確認し、市教育委員会に報告した。両校とも折れた木をできる限り残す方針で、きょう13日には市教委の担当職員が造園の専門家とともに現場を調査した上で、今後の方針を決定するという。
折れたガジュマルは、北小が正門にある大木。平一小は運動場にある2本のガジュマルうち1本が真ん中から裂けて、裂けた半分が倒れていた。
北小の永松才昜校長は「朝、子供たちが登校したらすでに倒れていようだ。教育委員会に連絡したところ学校のシンボル的な木なので簡単には撤去できないとのことだった。学校としてもできるだけ残せるよう市教委と調整したい」と述べた。
平一小の乾邦夫校長は「学校としては残っている半分は残す方向で卒業生や保護者らと確認してある。しかし、子供たちの安全面もあるので残すかどうかは市教委の判断を仰ぎたいと思う」と話した。
両校から報告を受けた市教育委員会は「13日に専門家と一緒に両校の倒れた木の状況を確認する。折れた木は両校の『シンボル』でもあるので、できるだけ残したいが専門家の意見を聞いて残せるかどうかを確認したい」と述べた。
北小の卒業生で50代の男性は「昔から正門近くにあった木なので今回倒れたと聞いてショックを受けている。子供のころ良く登って遊んだ思い出もたくさんあるので悲しい」と話した。
平一小の卒業生で40代の男性は「校舎は変わってしまったが、運動場のあの2本のガジュマルを見ると懐かしさとともにあの木の下で良く遊んだことを思い出していた。ずっとあそこにあるものだと思っていたので何とも言えない」と残念そうに話した。