アルコール検知器導入へ/宮古島市
140個、各課に設置/購入費39万円を補正
宮古島市(下地敏彦市長)は、職員の酒気帯びの有無を確認するアルコール検知器を導入する。21日に開かれる市議会臨時会へ上程する補正予算案に、140個分の購入費39万4000円を盛り込んだ。予算案が承認され次第、各課に配置し、公用車を運転する祭には事前にアルコール検査をするよう義務づける。市は深酒をしない「美ぎ酒飲み(かぎさきぬみ)」運動の一環としているが、市職員2人が4月に相次いで酒気帯び運転の容疑で検挙されたことも背景にあると見られる。宮古島署によると「県内の事業所が検知器を導入したことは聞いたことがあるが、自治体が導入したという話は聞いたことがない」と話している。
市は、職場でのアルコール検知器の導入で、日常生活の中でも節度ある飲酒の意識が高まると期待している。
長濱政治副市長は15日に行われた上程議案を説明する議員全員協議会の中で、「市職員が出勤してアルコールが体内に残ったまま公用車を運転するのはまかりならんということ」と話し、職員を雇用する事業主としての立場を強調した。
警察による呼気検査では基準値(1㍑当たり0・15㍉㌘)以上で酒気帯び運転となるが、市では「アルコール検知器で反応があれば、基準値以下に関係なく運転はできない」と話した。
長濱副市長は「出勤途中や退勤後に飲酒運転で逮捕されれば自己責任。仕事で公用車を運転するのに飲酒運転では困るということだ」と語った。
市によると、アルコール検知器の導入は、今月7日に締結された「美ぎ酒飲み(かぎさきぬみ)」運動の一環。
同協定は過度の飲酒による各種事件事故防止と青少年健全育成を図るため、宮古島市、多良間村、宮古島署など六つの関係機関が▽みんなで声かけ、多量飲酒をしないさせない▽アルコールチェックをし二日酔い運転を防止する-などに取り組む。
協定書の締結式で下地敏彦市長は「職員は出勤して公用車で仕事に出る。酒気帯び運転は絶対にさせられないので、アルコール検知器を導入する。これを活用して自分の飲酒量の適量を知ってほしい」と述べていた。