５月になれば例年なら宮古はとっくに梅雨入りしているはずだが、今年は宮古・八重山を通り越して１９日奄美大島が梅雨入りしたと気象庁は発表した。奄美大島が梅雨入りだとすると宮古も八重山も梅雨の雨は期待できないかもしれない、と思った

▼奄美大島の北にある梅雨前線の位置は明らかに先島地方の梅雨明けの配置なのである。前線が南下してくれなければ雨は望めないことになる。２０日に梅雨入りした沖縄は本島北部に前線がかかっていて大雨だったようだが、宮古島はゼロだ。２１日は朝から雨。ほっとする

▼大雨でなくしっとりとした雨が数日間はほしいものだが、無理かもしれない。前線がまた北上するとの予報だ。この時期に雨が降らなければ夏場の乾期を凌ぐのに大変だ。サトウキビの夏植えにも影響するし、灌水作業も大ごとだ

▼小満が過ぎると芒種だがそのころにはハーリーが待っている。夏場の漁期を控えての海神祭ハーリーとともに梅雨も明けて宮古島は本格的な夏を迎えるのが季節の廻りだ

▼しかし、空梅雨だと季節の区切りを感じることもなく夏至を迎えることになりかねない。空梅雨は干ばつにつながりやすいのもこの島の宿命みたいなもので、そういった年には悪いことに台風も大型のものが襲ってきたりするのがこれまでの経験だ

▼梅雨前線が宮古島の近くにしばらくいてくれて、小満・芒種が明けるまでの二日・三日はしとしと降る雨の日があってもいいのではないか、と思うが自然の流れに注文をつけられるはずがない。