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社会・全般
2015年6月16日(火)9:00

「県独自の支援策を」/子宮頸がんワクチン副反応

支える会が要請


子宮頸がんワクチン副反応被害者支援を仲本部長に要請する保護者ら=15日、県庁

子宮頸がんワクチン副反応被害者支援を仲本部長に要請する保護者ら=15日、県庁

 【那覇支社】中学・高校生が子宮頸(けい)がんのワクチン接種後に、慢性的な頭痛や倦怠感、歩行障害などを訴える健康被害が報告されている問題で、「宮古島市子宮頸がんワクチン副反応被害者を支える会」共同代表の保護者4人と奥平一夫県議、亀濱玲子市議らは15日、県保健医療部と県議会を相次いで訪ね、被害を訴える接種者への県独自の支援策と、議会で継続審議中の陳情書の採択を要請した。


 仲本朝久保健医療部長は「ワクチンと発症、副反応との因果関係をしっかり捉えることが大事。県も国と一緒になって今までの接種者を調査し、症状の治療法を確立するため取り組んでいる」と指摘。「県では市町村や医師会と一緒になり研修を行っている。医療体制を連結させ、症状について医師や自治体担当者がしっかり理解する必要がある。市町村にも調査を徹底的にするよう呼び掛けたい」と述べた。

 要請で保護者側は「地域の医療機関での診断も難しく、治療法も確立されてないことから、当事者も家族も苦しい状況が続いている」と窮状を報告した。

 その上で、県に▽国の支援策が決定するまでの間、地域で等しく支援が受けられる独自の助成の実施▽接種者全員の予診表の長期保存・全自治体に相談窓口の設置▽地域の医療機関と沖縄本島、本土専門医・医療機関との医療連携システムの確立▽製薬会社の成分公表と治療法・国の被害者補償、支援策の要請ーなどをを訴えた。

 仲本部長は「知事には要請内容や状況をしっかり説明する。今回の要望を踏まえ、県の対策や施策を進めたい」との意向を示した。

 国吉秀樹保健衛生統括官は「さまざまな症状(の治療)を県内で完結することが重要。琉大病院を中心とした連携体制を整えたい」と話した。

 一方、県議会では呼び掛けに参集した議員への報告会が会議室で開かれ、保護者から子供たちの健康被害状況の説明や、議会で現在、継続審議中の支援陳情書の早急な採択への訴えがあった。


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