マリン社 市持ち株処分を承認
先議として初日に採決/市議会6月定例会が開会
宮古島市議会(真栄城徳彦議長)の6月定例会が25日に開会した。初日は、補正予算案5、条例案9、議決案4、報告4の計22議案について下地敏彦市長が提案理由を説明したほか、議案に対する質疑などが行われた。先議案件として提案された宮古島マリンターミナル社の市の全持ち株を処分する議案は全会一致で原案通り承認された。
宮古島市などが出資する第三セクターのマリンターミナル社は多額の負債を抱えていることから、会社再建を断念し特別清算する方針を取締役会で決定。今月30日に開かれる株主総会で特別清算についての議決を得るためにはそれまでに処分について議会議決を得る必要があることから、先議案件として提出された。同社の株式総数は1万5400株で、市の持ち株数は3780株。出資額は1億8900万円。
同社について長濱政治副市長は複数の議員からの質問に対し、「当初は民事再生手続きを考えていたが、無理と判断し特別清算となった。取締役会で方針を決定し、ほかの株主からも了解を受けていると聞いている。処分後に市が負担を負うことは一切ない」と述べ理解を求めた。
負債がここまで膨れあがる前に処分すべきだったなど市当局の対応を批判する意見も挙がったが、採決の結果、全会一致で同議案は承認された。
今議会では、イムギャーマリンガーデンのシャワー施設使用料を徴収するための条例改正案が提案されている。それについて新城元吉氏は、コイン式シャワーは数年前に設置されていることを指摘し、今議会での提案となった理由を追及した。それに対し、同施設を管轄する農林水産部の砂川一弘部長は2013年に設置したものの、条例改正を行うことなく料金を徴収していた事を認め陳謝。同問題に関して新里聡氏から答弁を求められた長濱副市長も市当局の落ち度を認め、謝罪するとともに再発防止に努める考えを示した。