12月に事業者決定/県議会一般質問
座喜味氏 下地島利活用策ただす
【那覇支社】開会中の県議会(喜納昌春議長)6月定例会は29日、初日の一般質問を行い、座喜味一幸氏(自民)が地域・離島振興で「下地島空港・周辺用地利活用は、国と県で速やかに対策を講ずるべき」として県の取り組みを質した。
末吉幸満土木建築部長は「2014年度に事業者からの提案を国内外から募り、四つの利活用候補事業を選定し利活用基本方針を策定した」と報告。その上で、「現在その基本方針に基づき、事業実施環境の整備に取り組んでおり、今年12月を目途に利活用候補事業の提案書を正式に事業者として決定する予定」との意向を示した。
座喜味氏は「尖閣諸島周辺漁場で操業する漁業者は『尖閣は中国の領土になってしまっている』と危機感を募らせている」と訴え、県の漁業者の生活と安全操業に向けた方針を質した。
島田勉農林水産部長は「これまで国土交通省や外務省、水産庁などに、安全操業に対する適切な対応、外国漁船の取り締まり強化など抜本的措置を講ずるよう要請してきた」と説明。「県は沖縄振興特別推進交付金を活用した漁業無線機の整備や沖縄漁業基金事業での漁家経営支援などに、国や県、漁業団体と連携して取り組む」と話した。
宮古のイモ類に寄生して甚大な被害を与える特殊病害虫のイモゾウムシ類根絶について、島田農水部長は「現在、根絶を効果的に進めるため低コスト人工飼料の開発や大量増殖技術の確立、有効なモリタリングの開発などに取り組んでいる」とし、「津堅島や久米島で根絶を達成した後、宮古や八重山、沖縄本島に防除地域を拡大し根絶防除に努めたい」と話した。