自衛隊配備計画「法令適合か見て判断」/下地市長
正式表明の時期で/市議会一般質問始まる
下地敏彦市長は1日、防衛省が進める宮古島への陸上自衛隊配備計画で「今後、国は配備場所の地権者の同意を得て、施設配置計画を示してくると思う。その配置計画が関係法令等と照らして適合しているかどうか、それを見た上で判断することになる」と述べ、正式見解表明の時期については明確にしなかった。同日から始まった市議会6月定例会一般質問で、下地明氏が「国の自衛隊配備計画について、市長としての考えをいつごろ示す予定か」との質問に答えた。
下地市長は、議会の動向を見守る考えを示しており、誘致派が提出した「宮古島市への自衛隊早期配備に関する要請書(陳情書)」を総務財政委員会(嵩原弘委員長)が採択したことや、8日の最終本会議での採決が大きな判断材料になるとみられている。
下地市長は答弁で、6月25日に自ら発表したコメントを引用し「自衛隊配備については必要であるとの認識を示すと同時に、今まさに議会において論議中であることから、議会としての意思を示してもらいたいとの考えを述べた」と語った。
配備計画については今年5月に、左藤章防衛副大臣が市に示した部隊規模を挙げ「700~800人程度を計画している。これは必要最小限の配備として考えているということであった」と説明した。
この日の一般質問には与党5人が登壇。自衛隊配備計画について質問したのは下地氏1人で、西里芳明氏は「私見」と前置きした上で見解を述べた。
下地氏は「自衛隊配備計画は、わが国を取り巻く情勢の一環であると理解しているが1年前の計画350人~400人を大きく上回り、しかもミサイル配備計画で700人~800人に変更になったことに大変疑問を感じる。市と市民が経済効果を期待し、人員の増大を安易に認めれば際限のない増員となり、宮古島市が次第に要塞(ようさい)化しかねないか不安だ」と述べ、下地市長の見解を求めた。
西里氏は個人的な見解として「自衛隊配備については賛成。南西諸島防衛が最も重大だからだ。自衛隊は災害時には最も国民が必要とする組織。災害時だけに宮古島に来て、災害支援をして、市民の皆さんは本当に自衛隊基地は造らせないと言えるんですかね。基地があるから戦争の時は狙われると言うんですか。では基地がある別の地域の皆さんはそれでよろしいと市民の皆さんは思うんですか。今、宮古島市民がみんなそろって考える時期に来ているのではないでしょうか」と語った。