住民説明会「防衛省がやるべき」/市議会一般質問
自衛隊配備で市長/開催要請の考えは示さず
市議会(真栄城徳彦議長)の6月定例会は2日、一般質問2日目が行われた。防衛省が進める宮古島への陸上自衛隊配備計画について、前里光恵氏が配備内容について住民説明会の必要性を訴えた。下地敏彦市長は「それは事業主体である防衛省がやるべきだと思う」との見解を示した。さらに、「市長として防衛省に同説明会の開催要請をすべきは」との質問には明言を避けた。
質問で前里氏は「防衛省が説明すべきでは納得できない。市長からも防衛省に説明を求めるべきではないか、市長からの求めなければいつ防衛省は来るのか。私自身も具体的な配備内容については分からない部分もあるのできちんと防衛省を呼んでこういう内容であると説明する必要がある。防衛省に説明会開催を要請する考えはあるか」と問いただした。
これに対して下地市長は「防衛省の考え方はまだ用地が確定していない。つまり地権者が売ってくれるのか売らないのか分からない状況なので場所が決まれば具体的にどんな感じで配備するという作業に入るとしている。情報をしっかりと確定してからやりたいとの意向」と説明し、自身が防衛省に住民説明会の開催を求めることについては明言を避けた。
そのほか、自衛隊配備についての質問に対する答弁で、長濱政治副市長は「沖縄防衛局に問い合わせたところ、配備されるミサイル部隊の実射訓練を宮古島市で行う計画はなく、兵器や武器の種類、数、配備される場所、訓練や演習については現在検討中としている」と説明した。
また、自衛隊配備による経済的メリットについては「宮古では少子高齢化が急速に進んでいる。経済を活性化するには人口の増加を図りつつ、農水産業の振興を中心に観光客産業など各産業の振興が必要。自衛隊配備により家族を含め1000~1200人程度の人口が増えるので大きな需要が期待出来る」との見解を述べた。
この日は、前里氏のほか粟国恒広氏、嵩原弘氏が登壇し、自衛隊配備問題のほか、子宮頸がんワクチン副反応、観光振興関連について当局見解をただした。