防風ネットで台風対策/マンゴー、オクラ栽培農家
大型で強い台風9号は沖縄に接近し、宮古島は9日、強い風が吹いていた。この日の早朝からマンゴーやオクラの収穫最盛期を迎える各農家は台風対策に奔走していた。勢力は今後も強まる恐れがあり、農作物の被害が心配されている。
マンゴー栽培農家は、ビニールハウス外側に防風ネット張りの作業に追われた。農家によってはハウス内の天井といくつも生えるマンゴーの木との間の空間に防風ネットを張り巡らしていた。防風ネットは風雨害や塩害、果実の落下防止などに効果があるとされる。
一方、オクラの露地栽培農家は、マンゴーと同じ収穫・出荷時期のため、大きな被害を予想。天気の大荒れによっては農家の被害は深刻になりそうだ。
伊良部でマンゴーを栽培する「太陽の果実」(棚原豊樹社長)の棚原恵良会長は「今期のマンゴー収穫総量は10㌧を予想し、これまでに県内外に5㌧を出荷した。残り5㌧が心配だ」と複雑な表情で話した。
また伊良部のオクラ栽培農家の玉元正助さん(65)は「昨年以上の豊作に恵まれ、これまでに2・3㌧を収穫して出荷した。露地栽培ではまだ2・3㌧ほど残っているので、台風による被害が気がかり」と不安そうに話した。
宮古で局地的に積乱雲が発達した場合、地域によっては突風による農作物被害が予想されており、農家にとっては台風が抜けるまでは予断を許さない。