葉タバコ買い入れ始まる
初日キロ単価2098円/台風被害で収量減も品質上々
宮古地区の2015年産葉タバコの買い入れが14日、県内トップを切って平良西里の日本たばこ産業宮古葉たばこ取扱所で始まった。初日の取扱量は約35㌧で、約7300万円の買い取りがあり、平均キロ単価は2098円の高値が付いた。5月に台風6号の被害を受け大幅な収量減は避けられないものの品質面はAランクが多く、関係者によると「上々の滑り出しとなった」。買い入れは8月12日まで。
今期の宮古、多良間の葉タバコは台風の影響で、収穫直前だった葉が吹き飛ばされたり、裂けたりするなどの大きな打撃を受け、被害総額は21億2400万円に及んだ。
収穫量は778㌧と、前年の1121㌧に比べ343㌧の減少が見込まれている。
関係者によると、台風の影響で10㌃当たり平均100㌔程度を予想していたが、130㌔程度となり予想を上回った。県が目標とする10㌃当たり225㌔には及ばないが、「甚大な台風被害を受けたことを考えれば、農家の努力の成果だといえる」と話した。
県たばこ耕作組合の砂川利勝組合長は「台風で落ち込んでばかりもいられない。県の基幹産業をつぶしてはいけないと、行政機関やJAなどの早めの対応はありがたかった。収量は例年の半分以下を予想していたが、農家の頑張りでここまでこぎ着けた。来年の大豊作につなげたい」と話した。
この日は平良、狩俣地区の9農家の葉タバコを搬入。布に包まれた黄金色の葉タバコが、レーンを通って運び込まれると鑑定官が次々と鑑定し評価。高い評価が付くと大きな歓声が沸いた。
関係者が集まり行われた開所式では、台風被害を受けたものの買い入れの日を迎えたことを強調。県議会議員の座喜味一幸氏は「宮古経済を支えているのは葉タバコ。農家がやる気を持って栽培に取り組めるような環境づくりが大事」、市議会の佐久本洋介副議長は「市議会としても農家を支援していく」とそれぞれ述べ、今後とも支援していく考えを示した。