イナゴが大量発生
西原地区の真謝漁港近く
サトウキビに食害を与えるバッタの仲間のヒゲマダライナゴが、平良西原地区の真謝漁港近くのキビ畑に大量に発生している。15日現在、大きな被害は確認されていない。好天が続くと、さらに個体数が増えることが予想されることからキビへの被害が心配されている。
現場は、漁港入口手前の右側のキビ畑で、面積にして約100坪ほど。
発生場所はキビ畑一カ所だけでなく、漁港奥のススキ原でも発生している。釣り人らがコンクリー護岸のそばを通ると、ヒゲマダライナゴは音を立てながら飛び交い、別の場所へ移動。広範囲の発生が予想されているが、実態は把握されていない。
キビ畑を所有する赤嶺貞夫さん(77)=西原=は「行政や関係団体が早めに駆除してほしい」と不安な表情で語った。
西原自治会の山村日出男会長は「14日にヒゲマダライナゴの発生を確認した。まだ目立った大きな被害はないが、これから対応策を考えたい」と慎重な姿勢で取り組む考えを示した。
ヒゲマダライナゴの発生情報を聞いた西原に住む男性2人が15日午前、現場に駆けつけていた。
2人は「キビ畑で大量に発生したイナゴを見るのは初めて。早めの駆除が必要では」と複雑な表情で話した。
ヒゲマダライナゴは、日本では宮古諸島以南に分布する。成虫の体長は雄5㌢、雌6㌢。出現時期は6~10月とされる。過去に伊良部で大量に発生したことがあり、その際にはスミチオン乳剤を使って駆除した。