伊良部大橋が「全建賞」/14年度全日本建設技術協会
宮古から10年ぶり5度目
【那覇支社】全国の優秀な建設事業に贈られる2014年度「全建賞」に、県内から「伊良部大橋橋梁整備事業(一般県道平良下地島空港線)」(実施機関・県宮古土木事務所建築課)が選ばれた。
宮古管内からの受賞は04年の「新多良間空港境整備事業」以来、約10年ぶり5度目。
同賞は1953年に創設。国や地方公共団体、公社などに勤務する建設技術関係者でつくる全国的な公益団体「全日本建設技術協会」(松田芳夫会長、東京都)が毎年度実施する。表彰式は6月26日に東京都で行われた。
今回は全国329事業の応募の中から77事業が受賞した。伊良部大橋橋梁整備事業は「亜熱帯海洋性気候下の海上橋であり、補修・補強に多大な費用を要することから、設計から施工まで最新の塩害対策を取り入れ、ライフサイクルコストの低減が図られた」ことが高く評価された。
主な塩害対策では▽鋼橋部の防食下地に長期耐久性が期待できるアルミニウム・マグネシウム合金溶射を採用▽塩害で腐食しやすいボルト接合部・角部の溶接接合や曲面加工などで耐久性を高める工夫-など、技術水準の向上に努めた。
県宮古土木事務所の小橋川透所長は「大橋の完成で住民の利便性も飛躍的に向上した。観光資源としても貴重な施設であり、これを呼び水として宮古の観光産業がさらに発展してほしい」と喜んだ。