宮古の織物展が開幕/織物事業協同組合主催
反物など1000点展示/自然素材で涼しい布が人気
宮古織物事業協同組合(理事長・長濱政治副市長)主催の「第1回宮古の織物展~すだーすぬぬ(涼しい布)~」が17日、21日までの日程で市伝統工芸品センターで幕開けした。展示・販売時間は午前10時~午後5時半まで。反物から小物まで約1000点の商品がずらり。自然素材にあふれた環境に優しい雰囲気。来場らは、伝統の技術で織られた美しい反物や新しいライフスタイルに対応して生み出された新商品を買い求めていた。
同センターは、旧施設の老朽化に伴い、上野野原地区に2104年5月に完成した。国の重要無形文化財に指定されている麻織物「宮古上布」の生産と県内外に情報を発信する拠点。センター内には工芸品展示室や販売コーナーが常設されている。別室では、織り子たちが宮古上布も織り、最近は観光客の見学も多い。
同センターの指定管理は同組合。同組合の島袋朝子さんら組合員24人が、同センターのオープ以来、組合員による織物展が開催されたことがないとして、今回の織物展は島袋さんが中心となって企画・運営した。
初めてのイベント「宮古の織物展」の会場には、宮古上布の反物のほかに、宮古麻織着尺、苧麻織コートワンピース、宮古織ブラウス、草木染めショール、アンティーク上布かりゆし、長財布、ネクタイ、ふくろうストラップ、宮古上布・南部鉄器風鈴などが所狭しと並ぶ。来場者らは、手作り工芸品の大切さと長持ちする商品を実感しながら買っていた。
同組合の上原則子専務理事は「宮古の織物展が開催され、本当に良かった。より多くの方の来場で成功し、次の開催につなげてい」と述べた。
企画・運営を代表して島袋さんは「組合員の生産意欲の向上や新商品の開発につながってほしい。これからは宮古にも多い観光客に対応した商品づくりに取り組みたい」と意欲を新たにした。
神里佐千子さんは「開いたさやとマメをモチーフに、初めてオリジナルの携帯ストラップを作成した。愛情を込めて作った商品」とアピールした。
1コイン(500円)ショップも併催している。18、19の両日が小さな機織り体験、20日が苧麻と貝殻のペンダント作り、21日の午前が宮古の織物を使ったヘアピン作り。