「電話番号は教えない」/還付金等詐欺防止で講話
宮古島署高齢者対象/宮古は2件300万円の被害
7月に相次いで被害が発生している特殊詐欺(還付金等詐欺)を受け、宮古島署(瑞慶山力署長)は23日、荷川取公民館で高齢者を対象にした「振り込め詐欺等特殊詐欺防止」に関する講話を実施した。講話では「非通知の電話は取らない」「携帯電話番号は教えない」などの被害の未然防止策を示し、注意を呼び掛けた。県内各地でも同様の手口で7月に入ってこれまでに9件の被害が発生し、被害額は1000万円を超えている。宮古島署管内では14、15日に70代女性と80代の男性が合わせて約300万円の被害に遭っている。
同署は、宮古島で使われた手口に基づいた再現の寸劇を演じ、分かりやすく手口の内容などを知らせ、防止策を示した。今後、公民館や公共施設などの集まりの場を活用し、同様の講話を実施する方針。
参加した90代の女性は「普段からかかってきた電話で、いきなりは自分の名前を言わないように注意しているが、今日の話はとても参考になった。しっかり気を付けたい」と話した。
振り込め詐欺で電話をかけてくる相手は、医療還付金があり、払戻期限が迫っているなどと話し、近くのスーパーの現金自動預け払い機(ATM)に携帯電話を持って行くよう被害者を促す。その際に被害者の携帯電話番号を聞き出す。
その後、ATMの操作を携帯電話で指示する。相手は「還付金を振り込みますので『振り込み』というボタンを押してください」と操作させ、その後振込先の相手の口座名や口座番号、金額などを言葉巧みに指示し、ATMを操作させる。
被害者は「還付金が振り込まれるもの」と思い込んでいるため、詐欺犯の指示通りにATMを操作してしまう。
ATMの画面にある「振り込み」ボタンは、自分の口座から他の口座に振り込むためのボタンで、このボタンを操作することで、自分の口座に振り込みが来ることはない。