柱跡・青磁破片など確認/新里西元島遺跡
15~16世紀の遺跡と特定/市教委
市教育委員会(宮國博教育長)は、6月4日~8月7日までの日程で進めている上野地区の新里西元島遺跡発掘調査現場で「2基の堀立柱建物跡」「野面積み石垣」「中国産青磁の破片」などを確認し、検討を加えた結果、15~16世紀の遺跡と特定した。29日、現場をマスコミに公開した。
現場は海抜15㍍前後あり、地層のⅡ層でグスク時代後半(15~16世紀)の包含層を確認した。
L字状の野面積み石垣(平均高さ約1・5㍍以上)を境にし、内側(面積約130平方㍍)と外側(面積約150平方㍍)に分かれている。
内側の遺構から2基の堀立柱建物跡が見つかり、一基で23本の柱跡、もう一基で4本の柱跡をそれぞれ確認した。23本の柱跡は、柱穴内に石を入れて柱を固定する形態となっている。2基で建っていた施設名は不明。
市教委文化財係の久貝弥嗣主事と久貝春陽さんは「建物の柱の数や構造などには違いが見られることから、建物の性格や地域的な差があったことが推察される」と語った。
また「23本の柱跡の柱と柱の間隔が短いので、どのような施設だったのか、現時点では分からない。さらに詳しい分析が必要」としている。
市教委では8月1日午後2時から発掘現場で説明会を開く。