地域住民らと食べ踊る/池間島で交流会
福島からの保養家族
福島第一原子力発電所事故の影響が今も残る福島から、放射線量の低い地域で一定期間過ごす保養のため宮古島を訪れている家族と、民泊で受け入れている池間島の住民やボランティアスタッフらとの交流会が29日、池間島離島振興総合センターで開かれた。参加者たちは郷土料理を味わいながら会話や乾杯、踊りなどで親交を深めた。
今年で3回目となる福島からの保養受け入れは「うむい宮古島保養プロジェクト満月実行委員会」主催で、今年は9家族31人が28日に来島。6泊7日の日程で、31日までは池間で民泊、1日からは実行委員らの自宅でホームステイする。
交流会では、池間で民泊受け入れ事業を行っている「きゅーぬふから舎」(前泊博美代表)が魚や野菜、モズクの天ぷら、グルクン空揚げ、豚のみそ煮、マグロの刺し身などを準備した。
今回で保養参加が2回目、3回目という家族もいて、参加者たちは郷土料理に舌鼓を打ちながら1年ぶりの再開を喜びながら、互いの近況や宮古島の楽しさなどの話に花を咲かせていた。
今回が初来島で夫と2人の子供と参加している郡司江里さんは宮古島について「海がきれいで人も温かく、着いた途端、住みたいと思った」と述べた上で、「福島では子供がしたいことで、まだできないことがたくさんある。普段は外に出て花や石を触ることもできないし、海水浴もさせていないので、今回の保養では子供らしい遊びをたくさんさせてあげたい」と語った。
交流会では、受け入れ側を代表して楚南均さんの音頭で乾杯したほか、参加家族による自己紹介、宮古島のフラダンスチームによる踊りの披露、「チャリティーフェスタ10RUN(ワン・オー・ラン)」実行委員会から福島へ応援メッセージを寄せ書きした幕の贈呈などが行われた。
実行委員会メンバーからのリクエストで福島の大人たちが福島民謡の「会津磐梯山」を歌って会場を盛り上げると、最後はみんなが輪になって「池間のクイチャー」を踊った。