ビーチ巡り注意喚起/水難事故防止推進協
台風接近でパトロール/観光客死亡後、初の取り組み
宮古島市水難事故防止推進協議会(会長・下地敏彦市長)は21日、宮古島署など関係機関と、台風15号の影響で遊泳が危険なビーチや海岸をパトロールした。訪れる観光客らに、波が高い時は海に入らないよう注意を呼び掛けた。パトロールは19日から実施しており、台風通過後も3日間ほどは継続する。10日に伊良部渡口の浜で観光客3人が死亡した事故後、初の広報パトロール。
21日は市、宮古島署が伊良部の渡口の浜や下地島周辺、前浜ビーチを巡回し、広報マイクで注意を呼び掛けるとともに、ビーチを訪れている観光客にシュノーケリングの注意点などを記したパンフレットを配布し、海に入らないよう注意を促した。「自分だけは大丈夫の自信過剰は事故のもと。子どもだけで海で遊ぶのはやめましょう」など、遊泳やシュノーケリングの注意点をまとめた車両広報用CDとテープを作成し、市役所の各支所、関係機関に配布した。
同協議会事務局の市生活環境部まちづくり班の石垣和郎班長は「市役所の各支所、消防、警察などの関係機関と連携しながら、随時パトロールを実施している。各支所も近いビーチや海岸などをパトロールし、結果の報告を受けている」と話した。伊良部島は伊良部・下地島マリンレジャー組合の協力を得て、主要ビーチの広報パトロールを実施している。
パトロールを実施した宮古島署地域課の高吉秀行課長は「観光客は『きょう泳がないと』と思うかも知れないが、今年はすでに水難事故で3人が死亡している。波が高い時には海に入らない。一人で泳がないなど十分に注意してほしい」と述べた。
渡口の浜で海に入らないよう注意を受けた沢井灯さん(27)は「ショック! 東京から19日に友達3人と来た。ダイビングを楽しみにしていたのに、海に入っていない。きょうは泳ごうと水着に着替えてきたのに…」と、残念そうに海を眺めていた。