手を合わせ先祖迎える/旧盆入り
各地で旧盆「ンカイ」/ごちそう供えて健康願う
旧盆(ストゥガツ)初日の26日、各家庭では先祖の霊を後世から迎える「ンカイ(迎え)」が行われた。家族や親戚らが集まり、果物やごちそうを供えた仏壇に手を合わせて健康と子孫繁栄を祈願した。
旧盆は旧暦7月13~15日に行う祖霊祭りで、3日間にわたり仏壇に供え物をして先祖の霊をもてなす。2日目の「ナカビ(中日)」を経て、最終日の「ウフイユー(送り日)」では紙銭(かびじん)を焼いて先祖を後世に送り出す。
平良西仲宗根の本村恵興さん(80)宅では、子や孫、ひ孫たちが集まり、線香をたいて先祖を迎えた。
仏壇にはバナナやミカン、パイナップル、ドラゴンフルーツなどの果物のほか、庭で取れたバンシロウを並べた。
本村さんは、サトウキビの植え付けも終わりほっとした表情。「これからも干ばつや台風が来ないように祈った」と話した。
「子供4人が立派に成長して良い仕事に就いているのが私の誇り」と本村さん。「今年は孫12人、ひ孫6人の元気な様子を、先祖に報告することができて幸せだ」と語り、ひ孫の一番末っ子、伊佐亜蓮ちゃん(4カ月)を膝の上に抱き先祖に手を合わせた。
妻のサダさん(78)はニガナのサラダ、揚げ豆腐、ソーキなどの料理を供え「旧盆は手作り料理で先祖をもてなしている」と話した。嫁が手伝ってくれたのが何よりもうれしそうで「これからもオードブルには頼らないよ」と笑顔だった。