「談合の疑い」と指摘/不法投棄ごみ残存問題
撤去量、再び訂正/市議会一般質問で追及
開会中の宮古島市議会(真栄城徳彦議長)9月定例会は11日、一般質問の初日が行われ、5人の議員が登壇し、当局見解をただした。不法投棄ごみ残存問題については、前里光恵氏が同事業における入札行為を問題視し「談合の疑いがある」と指摘。市に全容解明に向けた調査を求めた。これに対して平良哲則生活環境部長「今月末にも指名審査委員会に準拠した調査組織を立ち上げて入札行為に問題がなかったか調査したい」と述べた。また、これまで二転三転してきた同撤去事業における処理量が再び訂正され、134㌧であることも説明された。
この問題について前里光恵氏は、17項目について当局見解をただした。
処理量が再び訂正されたことについて、平良部長は謝罪した上で「今会議の質疑の中で処理量についての指摘を受けて再度精査したところこれまで説明してきた約143㌧ではなく約134㌧だったことを確認した」と説明した。
その原因については「正確に計量したデータと伝票と水増ししたデータと伝票が混在しているため、なかなか数字を定めることができずに議会に対して何度も訂正していることをおわびしたい」と述べた。
公文書の計量伝票とパソコン内のデータを改ざんした担当職員の処分について、村吉順栄総務部長は「担当課からの報告書が届き次第内容を確認し、対象となる職員については職員懲戒分限審査委員会に対する諮問手続きを取る方向で考えている」と説明した。
また、下地敏彦市長もこの問題における自らの責任の取り方について「今後、職員の処分が決まると思うのでそれを見て自分の処分については決めたい」との見解を示した。
虚偽の実績報告を行った業者に対する罰則ついて平良部長は「罰則は建設業についてのみしかないので、市工事請負契約にかかる指名停止等の措置および指名停止審査会に関する要領を準用して対処したい」と説明した。
建設工事においては通常行われている入札予定価格の事前開示や指名選定委員会が、今回の撤去事業では行われていないことも指摘され、長濱政治副市長は「建設工事ではない各主管部局が発注する事業については指名審査会はない。しかし、主管部局が発注する公共事業についても同審査会を作るよう総務部長に指示を出した」と述べた。
見積もり、予算化、入札行為、事業実施、実績報告、会計支出の面まで、多くの疑問が浮上しているこの問題については、今後の一般質問でも激しい論戦が展開される見込みだ。