五穀豊穣を祈願/ミャークヅツ
男たちがクイチャー乱舞 西原で圧巻パレード
池間民族の伝統祭祀(さいし)ミャークヅツは16日も平良の池間島、伊良部佐良浜、平良西原の3地区で行われた。西原では数百人の男が地域の大通りを練り歩き、聖地ジャーガマでクイチャーを踊って五穀豊穣(ほうじょう)と子孫繁栄を祈願した。
この日の西原のミャークヅツは午前5時から行われた。この年に生まれた子供の数を神に報告し、子孫の繁栄に感謝を込めた。
パレードは午後3時ごろに始まった。酒などを手にした黒服を先頭に、数百人に及ぶ男たちが並んで歩く姿は圧巻。沿道にはパレードを見守る地域住民のほか観光客らの姿もあった。
ジャーガマに向かうまでの間、何度か立ち止まってクイチャーを乱舞。それぞれ「ヒヤサッサ!」の掛け声とともに、手を高々と上げて勇ましく踊った。
「旗持ち」と言われる男たちは「五穀豊穣」などと書かれた大きな旗を高々と掲げて祭りを盛り上げた。
ジャーガマに着くと再びクイチャーを奉納した。マスムイの報告では、地元18人、宮古郡4人、沖縄本島10人、本土18人の計50人の誕生が報告され、子孫の繁栄を全員で祝った。
西原自治会の山村日出男会長は「三線や太鼓の演奏が鳴り響く中、クイチャーを踊って豊年祈願をすることができた」などと地域住民に感謝。「健康一番、子孫繁栄、家内安全を祈願しよう」と呼び掛けた。
マスムイの親や旗持ちの親の紹介があった後、奉納角力が行われた。
黒のズボンに肌着姿の男が真剣勝負を繰り広げると会場は大盛況。勝負がつくと、大きな歓声と拍手が沸き起こっていた。
祭りの締めは全員によるクイチャー。それぞれ大粒の汗を流しながら踊って五穀豊穣や子孫繁栄に伴う地域の発展を祈願した。