全会一致で決算認めず/市議会9月定例会閉会
不法投棄ごみ事業「疑義多い」/6億円の補正予算は可決
宮古島市議会(真栄城徳彦議長)9月定例会は25日、最終本会議を開いた。不法投棄ごみ残存問題で「疑義が多い」として、撤去事業が行われた2014年度一般会計歳入歳出決算を全会一致で不認定にした。市では06、07年度決算が不認定になったことはあるが、現市政では初めて。本会議終了後、下地敏彦市長は「予算の執行は襟を正して厳正にやるべきだと思う」と述べた。新中央図書館と中央公民館の併設施設「未来創造センター(仮称)」の建設用地購入費(3億9100万円)と6億7160万円を追加する一般会計補正予算案は全会一致で可決した。定例会はこの日で全日程を終了し、閉会した。
本会議では、同決算を審査した総務財政委員会の嵩原弘委員長が、審査結果を報告。同委員会で全会一致で不認定とした理由を「不法投棄・散乱ごみ監視事業の委託料2376万円の予算執行について、予算化、工事請負、支払いまでの過程において疑義が多く、これらが明らかにされていない中で認定はできない」と述べた。
下地市長は本会議終了後、マスコミの取材に「決算が不認定されたということは、予算の使い方があまり良くなかったということだろう。予算の執行は襟を正して厳正にやるべきだというふうに思う」と述べた。
「宮古島への陸上自衛隊配備及び新たな軍備に反対する陳情」については21世紀新風会(前里光恵、山里雅彦、下地智、新里聡)と公明(富永元順、高吉幸光)が、6月定例会と同様に退席した後、採決が行われた。野党などは賛成したが、与党は反対したため賛成少数で不採択となった。
「住民合意のない学校統廃合に反対する陳情」「マイナンバー制度による混乱とリスクを避けるため、実施には慎重に対応するよう国に働きかける意見書提出を求める陳情」も賛成少数で不採択とした。