反対派市民が署名提出/陸自配備
島内外から1万6439人分/公開質問状で市長見解も要求
止めよう「自衛隊配備」宮古郡民の会(下地朝夫、砂川洋子、奥平一夫共同代表)と宮古島・命の水・自衛隊配備について考える会(岸本邦弘代表)は5日、市役所平良庁舎に下地敏彦市長を訪ね宮古島への陸自配備に反対する1万6439人の署名を提出した。さらに、陸自配備に対する市長自身の見解を求める5項目の公開質問状も一緒に提出した。両会のメンバーからはこの問題についての市長見解が求められたが、下地市長はこれまでの時期尚早とする見解を繰り返すのみで、話は平行線のまま終了した。
今回提出された署名は、提出総数が島内が6485人、島外が9954人となっている。そのうちネット署名ではドイツ、アメリカ、オーストリア、フランスなど39カ国、92人から賛同の意見と一緒に署名が提出されている。
署名と公開質問状を提出したメンバーからは、陸自配備の是非について明確な姿勢を示していない下地市長に不満がぶつけられた。
これに対して下地市長は「行政は、ある程度物事が見えないと説明できないし憶測では言えない。事実を確認した上でしか話はできない。まだ基地の場所も決まっていない中ではまだ早い」との見解を繰り返した。
こうした市長の姿勢に対して提出後に行われた会見で、下地共同代表は「昨年の台風時における市長の飲酒や現在のごみの問題、そして自衛隊に対する認識を含め下地市長は責任を取ろうとしない無責任な市長だと実感した。より多くの市民にこの現実を知らしめるための活動を展開したい」と述べた。
岸本代表も「市長本人の意見を直接聞いて感じるのは、『決まってから報告する』と言う結論は、彼はもう陸自配備を認めているということだと思う。それは私たちの立場とは違う。きょうはそれを直接聞いて再確認できた。陸自配備を阻止するには作らせたくないという人の数が増えないといけない。これからがその活動のスタートになる」と話した。
公開質問状の内容は、市、市長による住民説明会開催要求や自衛隊配備による土壌汚染、地下水汚染などへの影響など5項目について、市長の見解を求めている。
同郡民の会と同考える会では今後も署名活動を継続し、石垣とも連帯して南西諸島への自衛隊配備について反対する知事要請を行うほか、年内には宮古で郡民大会を開催し、住民意思を示すことを検討している。