キビへのかん水始まる/多良間
少雨傾向、村が一部補助
【多良間】多良間村では少雨傾向が続き、農作物への影響が出始めている。そんな中、サトウキビ生産農家は村の補助を受け、1日からキビ畑へのかん水を始めた。一部の畑では立ち枯れや葉の黄変現象が見られるなど、被害の拡大が懸念されている。少雨傾向が長引くと経済的負担も大きくなることから、農家はまとまった雨に期待している。
村産業経済課によると、7日までにかん水を申し込んだ農家は109件。農家の半数にも満たないことから、同課では村内放送で早めの申し込みを呼び掛けている。
かん水費用は10㌧タンクで3500円。うち、2000円を村が補助し、残り1500円を農家が負担する。10㌃当たり10㌧を基準にかん水する。
農家はかん水を申し込むと同時に、産業経済課へ負担額(1500円)を支払う。その後、トラック組合から直接農家に連絡が入り、農家立ち会いの下でかん水を実施する。
60代男性は「台風と干ばつはキビの糖度に影響する。まとまった雨が降ってほしいが…。かん水の自己負担はあるが、役場からの補助もあり助かる」、50代女性は「キビの葉が黄色に変わってきているので、かん水を申し込んだ。スプリンクラーが設置されていないので、トラックから散水してもらうしかない」とそれぞれ話した。
多良間村ではほ場整備は進んでいるが、スプリンクラーが未整備のため、少雨傾向が長引くと深刻になる。
宮古島地方気象台によると、向こう1週間(8~14日)は、高気圧に覆われて晴れる日が多い。10日ごろは前線の影響で雨が降ると見込んでいる。
かん水についての問い合わせは村産業経済課(電話79・2503)まで。