サシバを守ろう
関係機関や生徒も参加/伊良部で合同パトロール
北から国際保護鳥サシバ(タカ科)の群れが寒露(8日)を含む前後に飛来するとして、伊良部島で同日、21日までの日程でサシバ保護合同パトロール(主催市)が始まった。県、市、宮古野鳥の会、伊良部地区地域づくり会、伊良部中学校の生徒らが参加。車両パレードでは、パトカーを先頭にサシバの保護・継承を訴えた。サシバは、宮古島市の市鳥。
同パトロールは、サシバの飛来環境の保全などを目的で実施され、今年で43年目。市伊良部支所庁舎前の出発式では、関係者ら約20人が参加した。
下地敏彦市長(代読・平良哲則市生活環境部長)は「宮古島の秋の風物詩と知られるサシバは、2006年に環境省のレッドリスク改訂で絶滅危惧種Ⅱ類に選定されるなど、急激な減少が心配される猛禽類である」と指摘した。
その上で「日本でサシバの渡りが最大の中継地である宮古島の住民である私たちは、サシバが休息できる環境づくりを整える義務がある」と述べ、サシバの休息環境を守るための植樹の大切さ示唆した。
県自然保護緑化推進課の謝名堂聡課長(代読・大束和花奈主事)は「県としてはサシバ保護を次世代に引き継いでいくために、各種施策を推進していく」と意欲を示した。
次いで宮古野鳥の会の仲地邦博会長が、サシバの繁殖地の分布や保護の重要性などを説明した。
伊良部中学校生徒会長の上里梨緒さん(3年)は「サシバ保護活動を地域へ浸透させたい」と気持ちを新たにした。