伊良部の自然を俳句に
市文化協・文芸部会が吟行会/文化祭の一環
宮古島市文化協会・文芸部会(新城美津枝部会長)は11日、伊良部島で吟行会を開いた。児童生徒を含む市民26人が参加。俳句の題材を求めて、1月に開通した伊良部大橋や、日本の渚百選に選定されている佐和田の浜を巡った。句会も行われ、伊良部島の自然と風土を詠んだ池田きみえさんの作品「新北風や佐和田の浜に岩遊ぶ」が高点句となった。
16日から始まる第10回市民総合文化祭の一環。俳句に親しみながら底辺拡大に結び付けることを目的に開催した。
新城部会長は「伊良部島の美しい景色を皆さんで楽しみながら、思い思いの俳句を作ってください」、市文化協会の大城裕子会長は「伊良部島の自然と向き合いながら、そこかしこに隠れた言葉や内側から溢れてくる言葉を組み立てて、自分だけの一句を詠んでください」とそれぞれ呼び掛けた。
参加者たちは、無数の大岩が点在する佐和田の浜の光景をじっくりと観察したり、海岸べりや木陰などを散策。言葉が頭に浮かぶと立ち止まっては指を折り、口ずさむなどして思い思いのテーマで作品づくりに励んだ。
伊良部公民館では、作った俳句を互いに発表する句会が行われた。参加者全員から出された2点ずつを選評した結果、池田きみえさんの作品が高点句を獲得。次いで池田俊男さんの「大小の岩を散りばめ秋干潟」、大城裕子さんの「秋の海魚垣の間を風走る」が選ばれた。
参加者からは「次回の吟行会が楽しみ」「近いうちにまた吟行会を開催してほしい」などの声があり、好評だったことがうかがえた。
今年の市民総合文化祭は16日~21日まで市中央公民館で開かれる。今回の吟行会で詠んだ句の一部は文化祭会場に展示される。