意見発表で湧川さん(宮古)最優秀賞/県農業青年技術交換大会
畜産に懸ける思い発表/宮古勢3人が上位入賞
2010年度の県農業青年技術交換大会(主催・県農業青年クラブ連絡協議会、県)が21日、県宮古合同庁舎で開催された。同大会の宮古開催は初めて。県内6地区から農業青年約70人、関係者約20人が参加した。意見発表では湧川農さん(宮古地区代表)、プロジェクト発表で仲宗根正人さん(中部地区代表)が最優秀賞を獲得した。宮古勢は最優秀に1人、優秀に2人入る活躍だった。最優秀の2人は県代表として、来年の九州・沖縄地区大会に派遣される。
大会は発表や研修会を通して、互いの知識・技術を交換するとともに、親睦を深める目的で開催されている。
意見発表に6人、プロジェクト発表に5人が登壇した。
意見発表最優秀賞の湧川さんは、母牛飼養頭数110頭の大規模畜産農家。「農業の楽しさ、大切さを後輩たちに伝え、後継者育成につないでいきたい」と島に懸ける思いを発表した。「来る前に先輩たちの前で練習し指導を受けたのが功を奏した。九州大会では、もっと気持ちを込めて話せるようにしたい」と喜びを語った。
仲宗根さんは、ハウス栽培の「ドンブリ勘定」を無くした奮闘ぶりを発表。ち密な原価計算などが評価された。「6回目の出場で、初めて最優秀賞を取れてうれしい」と笑顔だった。
上原数見営農支援課副参事は「どの発表も堂々と、自分の言葉で話していた。自らの経営だけでなく、地域に視点を当てた発表が多かった」と講評した。
会員の加入促進をテーマにした研修会では、「自分の利益に伴う研修があれば、会員は増やしやすい」「農業普及改良課では、作物別の勉強会を持ってほしい」などさまざまな意見があった。
発表に先立って、比嘉俊昭県農林水産部長(代読)、枝川奏県農業青年クラブ連絡協議会長、高柳充宏沖縄総合事務局農林水産部長、下地敏彦市長らがあいさつ。
開催地を代表した下地市長は宮古の農業を紹介した上で、「仲間と連携しながら、もうかる農業を実現してほしい」と激励した。
上位入賞者と発表テーマは次の通り。(敬称略)
【意見発表】最優秀賞=湧川農(宮古)「多良間を愛し、牛を愛す」▽優秀賞=伊志嶺直樹(同)「減農薬・減化学肥料への挑戦!」
【プロジェクト発表】最優秀賞=仲宗根正人(中部)「ドンブリ勘定からの脱出!」▽優秀賞=根間祐樹(宮古)「削蹄を広げる~削蹄師1年目の挑戦~」