当局説明に疑問噴出/ごみ残存問題特別委
関係資料も不備だらけ
与野党が追及/一括交付金で質疑
不法投棄ごみ残存問題の全容解明を目指す市議会の「調査特別委員会」(佐久本洋介委員長)の第3回会合が19日、市役所平良庁舎で行われた。同問題についてこの日提出された環境衛生課の報告資料を基に当局が一連の経緯を報告した。質疑が始まると、これまで説明してきた数字が変化したり、示された市の公文書の不備が次々と明らかになるなど、ずさんな行政運営に委員からもため息がもれた。
同問題を巡っては、市が単費約2300万円を計上した撤去事業と一括交付金約3000万円を活用して実施した撤去事業が調査対象となっており、特別委では一括交付金事業から調査を進めていくこととなった。
当初、市は一括交付金における撤去箇所を31カ所としてマスコミにも発表していたが、この問題が取り上げられてからマスコミの取材に対して8月に21カ所に修正。今回の説明ではさらに2カ所減って19カ所となった。
撤去量についても、当初は「6000トンを撤去」としていたが、8月のマスコミの取材には750㌧に修正。さらに、その後の取材で、事業完了当初は県に対して1401㌧と報告しながら、今年8月に750㌧に修正報告していたことも発覚している。
撤去箇所、撤去量についての説明を受けた後、亀濱玲子氏が「市の12年度決算における主な事業所の経過報告では、31カ所で5500㌧のごみを撤去したということになっている」と指摘。これに対して平良哲則生活環境部長は「調べてから答えたい」と述べた。会計支出についても質問が集中した。契約上その月の請求は実績報告を添えて翌月の5日に提出し、会計課がそれを受け取ってから30日以内に支払うことになっている。
同事業の支出について、1月分の請求が3月28日に請求され、3月分は1月分よりも先に3月25日に請求されていることも指摘された。
上地廣敏氏は「請求書も請求月日だけが手書きになっているので、後で担当が月日を適当に記入した可能性も出てくる」と指摘した。
さらに、2012年度の事業でありながら、この業者からいまだ計量実績の根拠となる資料が提出されていないことにも質問が集中し、業者に資料請求することを確認した。
下地智氏は「提出されるべき資料が提出されていないのは重大な問題。すでにお金は支払われており、支出が妥当であったか、支出そのものが可能だったのかについてついて、しっかり説明してほしい」と訴え、平良部長は「詳細を確認した上で次回説明したい」と述べた。
そのほかにも、関連資料で消費税税率改正前の5%時代の資料でありながら、当時の見積経過書で「決定金額は消費税8%を含む金額」や「消費税6%を含まない金額」と記されていることも疑問視され、平良部長はミスを認め「実際の支払いは5%でやっている」と述べた。
第4回特別委は、今月28日に予定されている。