口蹄疫侵入防止に万全/関係機関
防疫演習で連携強化
宮古地域口蹄疫防疫演習が22日、県宮古合同庁舎で行われた。今年宮崎県で牛や豚への感染が確認され、同県を中心に大きな被害をもたらした口蹄疫の侵入を防ぐため、関係機関が演習を行い万が一の事態に備えた。
口蹄疫が発生した場合に迅速な初動防疫に対応できるよう関係機関の役割を再認識して防疫体制の強化を図ることが目的。県、宮古島市、JA、トラック協会、建設業協会などの代表が出席した。
冒頭、今回の演習を主催した宮古農林水産振興センターの砂川正幸所長が「危機管理態勢強化のため一致団結して取り組もう」と連携強化を呼び掛けた。
はじめに宮崎県での口蹄疫発生と沖縄県における侵入防止の概要を確認。この後、防疫演習を行った。
実際に口蹄疫が疑われる牛が見つかったことを想定。農家が家畜保健衛生所へ通報、同所が防疫員に農場への立ち入りを指示、その後の防疫措置調整、埋却地・汚染物品運搬ルートの選定、車両や重機の調達などの流れを実践した。
参加者は機敏に電話応対をこなし、通報の流れを確認しながら必要な団体に指示を出して宮古地域における防疫体制を構築。甚大な被害をもたらす口蹄疫の侵入を防ぐための連携強化に努めた。
口蹄疫手当金の免税法成立
宮崎県の口蹄疫問題で、家畜を殺処分した畜産農家への支援策の一環として、国が支給した手当金により生じた所得に対する所得税や住民税などを免除する臨時特例法が22日の参院本会議で全会一致で可決、成立した。
免税の規模は、国税で約13億円、地方税で約8億円になる見込み。同法は議員立法で、月内にも施行される見通しだ。