山田佳乃句碑を建立/カママ嶺公園で除幕
「神々の高さに鷹の光りをり」/親子2代、俳句教育に尽力
宮古島に「俳句の種」をまいた俳人・故山田弘子を師とし、母とする山田佳乃さんの句碑がこのほど、平良のカママ嶺公園に建立された。「神々の高さに鷹の光りをり」と刻まれた句碑を山田さんや下地敏彦市長らが除幕。宮古島で俳句指導を続ける山田さんの活動を顕彰するとともに、俳句を学ぶ子供たちのさらなる成長に期待を込めた。
山田佳乃さんは、母の弘子さんが宮古島で始めた俳句指導を継承。年に2~3回来島し、子供たちの感性の醸成に努めている。宮古島で始めた親子2代による活動は計16年に及ぶ。
今回の句碑建立は、そんな山田さんへの感謝の気持ちと顕彰の意を込めた。今年7月に伊志嶺亮さんらが実行委員会を立ち上げて建立の準備を進めてきた。
碑は母弘子さんの句碑と並ぶように建立した。側にリュウキュウマツがそびえる緑豊かな場所で、眼下には平良の街並みが広がる。
24日午前に行われた句碑披きには、下地市長のほか島内外の関係者多数が出席した。この中で伊志嶺会長は「句碑建立を機に、佳乃さんの活躍と(山田さんが主宰する俳誌の)円虹が発展すること、そしてこの宮古島から日本の俳句界を背負う人材が輩出されることを期待する」と述べた。
来賓の下地市長は山田親子の貢献度を強調。俳句を通した今日の宮古島の教育活動は「山田弘子、佳乃両氏の長年にわたる宮古島に対する思いと、その思いに共感し、意欲的に俳句教育を推進してこられた関係者の尽力のたまものだ」と感謝を込めて話した。
句碑に刻んだ俳句は、母弘子さんの句碑の前で詠んだもの。上昇気流に乗った鷹が上空に舞い上がっていく様子を句に込めた。
山田さんは「弘子が宮古島にまいた俳句の種が芽生えている。これを、私が育てていかなければならないと思った」と俳句指導を引き継いだ経緯を語った。その上で「この句碑がここに建立されたことをうれしく思う」と感謝。「これからも宮古島の子供たちの力になりたい」と語った。
句碑披きの後、関連行事として句会と記念講演が市中央公民館で行われた。