新議長に棚原芳樹氏/市議会臨時会
25日に開かれた宮古島市議会臨時会で、任期途中の真栄城徳彦議長と佐久本洋介副議長の辞任に伴う選挙が行われ、新議長に棚原芳樹氏(52)、新副議長に垣花健志氏(65)が選出された。2年の任期を残しての議長、副議長交代を野党や中立会派の議員らは「与党の権力争い」などと批判し、真栄城議長、佐久本副議長辞任の採決時に10人が退席した。
市議会議長、副議長の任期は4年だが、宮古島市議会では2009年の市議会議員選挙以降、任期途中の2年で交代することが慣例となっている。
今臨時会の休憩中、真栄城議長、佐久本副議長から「一身上の都合」を理由に辞任願が提出されたことから、市議会では議長、副議長の辞職についてを議事日程に追加した。
これに対し中立会派・21世紀新風会の新里聡代表が「今回の議長交代劇は2年前の改選後の議長選挙からうわさされていた。こういった与党の権力争いの席にわれわれがいるのは好ましくない」、市議会野党議員連絡会の新城元吉代表は「2年での交代は多数与党の横暴ではないかとの市民からの指摘もある。このようなことが行われることは議会に対する不信感を市民に抱かせる」として採決前に退席することを表明。21世紀新風会の5人と野党議員連絡会の3人、無会派の國仲昌二氏に加え、与党会派・宮古会の仲間賴信氏の計10人が退席した。残る16人で議長、副議長辞職についての採決が行われ全会一致で承認された。
議長、副議長辞職に伴う選挙は無記名投票で行われ、議長選挙では棚原氏が16票、新里氏が10票、副議長選挙は垣花氏が15票、新城氏が10票、無効票が1票で棚原氏と垣花氏が当選した。当選承諾のあいさつで棚原新議長は「議長として恥じないよう、全身全霊、粉骨砕身で市民の生活と福祉の向上、発展のために頑張りたい」、垣花新副議長は「議長の議会運営と議会代表としての責務を支え、補佐役として誠心誠意努力していきたい」とそれぞれ抱負を語った。
棚原議長、垣花副議長の任期は17年11月12日まで。
任期途中での辞任について真栄城氏は「自分としてはまず2年間精いっぱいやってみようとスタートしたので2年を迎え踏ん切りがついた。議長職をいろいろな人に経験してもらいたいとの思いもあった」と語った。