平良、友利さん知事表彰/県文化功労者表彰式
宮古民謡、伝統工芸で/長年の功績たたえる
【那覇支社】2015年度県文化功労者の表彰式が26日、県庁講堂で開催され、伝統芸能(宮古民謡)の平良重信さん(85)=平良西里=や伝統工芸(苧麻糸手績み)の友利ヒデさん(90)=同=ら、5分野で功績のあった15人・1団体に表彰状が贈られた。
平良さんは「強い決心で宮古民謡の盛り上げに努力したのが認めれ、満足し心から感謝したい。初心者用九九四や古謡集、宮古芸能系譜の制作に取り組んだことなどが思い出される。体が続く限り宮古民謡の発展に向けて頑張りたい」、今年度受賞者で最高齢の友利さん代理出席の息子・孝雄さんは「本人は受賞を知って、とても喜んでいたと聞いた。子ども6人を一生懸命育てながら病気とも闘いながら、受賞に至った母親を誇りに思う。今も週1回自宅で糸手績みを習う若い人から、元気をもらって頑張っている」と、それぞれ喜びを語った。
翁長雄志知事(代読・前田光幸文化観光スポーツ部長)はあいさつで「各分野において継承発展や後進の指導、育成に努められ、県の文化振興に大きく貢献された。心から敬意を表する」と述べ、受賞者をたたえた。
平良さんは元宮古民謡保存会長で現在顧問。「長年にわたり宮古民謡の保存・継承と錬磨に努めるとともに、宮古民謡の掘り起こしや採録研究に取り組み、宮古民謡の普及と後進の指導・育成に尽力するなど県の文化振興に貢献した」、友利さんは国選定保存技術「苧麻糸手績み」技術者。「長年にわたり同技術者として技術の保存・継承と研さんに努めるとともに、後進の指導・育成に尽力するなど県の文化振興に貢献した」として、それぞれ高く評価された。
県文化功労者表彰は1990年に創設。芸術文化の振興や文化財保護に尽力するなど、沖縄の文化の振興に功績のあった個人・団体をたたえ、知事が表彰する。