活車エビを初出荷/宮古島漁協
本土の公設市場へ200㌔/今期30㌧余、1億円超見込む
東京都、京都府、愛知県、福岡県の公設市場への上場に向け、宮古島漁協(渡真利一夫組合長)は27日、自営の高野車海老養殖場で生産された活車エビ計200㌔を初出荷した。きょう28日早朝に開かれる競りに上場される。
今期の養殖車エビは生産量30㌧以上、販売額1億円超を見込んでいる。前期は生産量約29㌧、販売額約1億5000万円を推移した。
車エビ養殖事業は1995年にスタートし、今期で21年を迎える。養殖技術の向上などで2002年期は34㌧の好実績を達成した。
初出荷した活車エビは最大体長10㌢余、来年6月中旬ごろまでの育成期には最大体長約20㌢に成長する。
この日、化粧箱に入れられた活車エビは木くずで覆われ、12度保冷の仮眠状態で初出荷された。参加者らは、万歳三唱を行い、安全輸送と高値取引に期待を込めた。
セレモニーで、渡真利組合長は「職員たちが愛情を込めて育てている車エビが市場で高い評価を受け、消費者は食を通して幸せを実感してほしい」と述べた。
下地敏彦市長(代読)は「水産物における重要品目の一つである車エビの安心・安全・新鮮な供給に向け、宮古島漁協と連携し取り組んでいきたい」と祝辞。
宮古農林水産振興センターの安里和政所長は「県としては流通不利性解消事業を始めとした車エビの安定出荷、販路拡大につながるように各種施策を今後とも一層推進していく」とあいさつした。
式後、参加者らには活車エビの料理が振る舞われた。参加者らは「身が締まり、甘みがあって美味しい」と笑顔で評価していた。