重田さん最優秀賞/県青年農業者会議プロジェクト・意見発表
砂川さんは優秀賞/農業に取り組む情熱を発表
県農林水産部と県農業青年クラブ連絡協議会が主催する県青年農業者会議(11月26日、八重山合同庁舎で開催)のプロジェクト発表で、重田康行さん(41)=平良西仲宗根=が最優秀賞に輝いた。就農を目指して兵庫県から移住した重田さんは、地域・組織活動に積極的に参加。トウガン栽培技術を学び、平均超えの反収や品評会で高い評価を受けたことなど、日ごろ取り組んでいる活動成果を発表した。意見発表では砂川龍司さん(29)=上野野原=が優秀賞を受賞した。
宮古農林水産振興センターで2日、入賞報告があり、重田さんは「宮古に移住して6年になるが、その間、土地の購入や栽培技術の向上、経営安定、結婚を目標にして組織活動に参加してきた」とこれまでの経緯を説明。前回は優秀賞だったが、今回は最優秀賞受賞で「すごくうれしい。トウガンを栽培しているが、狩俣地区でも栽培農家が増えている。みんなで手を取り合って反収アップを図りたい」と抱負を語った。
「就農定着プロジェクト」と題し発表した重田さんは、農業に取り組んできた経験を踏まえ、新規就農する際の注意点や努力する点を、就農サポート講座や新規就農事例集の中で紹介。今度の課題として「さらなる経営の安定を目指し、認定農業者の取得、家族経営協定の締結、マンゴー栽培の規模拡大に取り組む」と決意を示した。
重田さんは、九州ブロック会議に県代表として出場する。
嫌いだった農業をなぜ好きになったかというテーマで発表した砂川さんは、父親の助言を受けて農業を始めたものの、病気で挫折。そこからさらにモチベーションを高め、再度農業に挑戦したことなどをつづった。「最優秀賞を取りたかったが、原稿を暗記する時間があまりなく、そこで評価が分かれたかなと思う」と話した。
同振興センター農業改良普及課の平良正彦課長は「自分のやっていることを表現し、他人に評価されるのは素晴らしいこと。いろいろな面で成功につながる」と激励した上で、「2人の発表内容は、就農を目指す若い人たちの参考になる」と期待した。
プロジェクト発表には県内各5地区の代表4人が、意見発表には5人がそれぞれ発表した。
青年農業者が日ごろの農業経営などについて研究実践している活動成果について、プロジェクト発表および意見発表を行い、農業技術や経営の相互交換を図り、今後の農業経営や地域農業の振興に資することを目的に開催された。