購入費3億1889万円を計上/平良港ターミナルビル
市議会12月定例会質疑/建設部長「経営状態は順調」
8日に開会した宮古島市議会(棚原芳樹議長)12月定例会は2日目となる9日、市当局提出議案に対する質疑を行った。複数の議員が港湾事業特別会計補正予算案に平良港ターミナルビル購入費として3億1889万円が計上されている理由をただしたのに対し、下地康教建設部長は同ビルが公共性の高い、港湾関連業務用施設であるためとした上で、同ビルそのものの経営状態は順調との考えを示した。
同ビルの所有者であるマリンターミナル社は、多額の負債があることから今年8月の株主総会で破産手続きを行うことを決定した。それを受け、筆頭債権者である沖縄金融開発公庫は特別清算手続きを裁判所に申請。裁判所はビル競売へ向け売却基準価格の算出を行った。
下地部長は同ビル購入費を港湾事業特別会計補正予算案に計上した理由について「売却基準価格を見て、公共性の高いビルであり、もともと港湾関連業務施設として整備されたビルなので、港湾事業特別会計で購入し、市が管理する方が適切な運営ができると考え、公庫へ打診し、話し合いを行って購入を決めた」と説明した。
同ビルの現在の経営状況については、歳入合計が4413万3000円であるのに対し、維持管理費として支出する合計は3197万7000円であると答弁する下地部長。「マリンターミナル社が抱えた負債は宿泊施設を含めたもので、ビルの経営で赤字が出ているわけでなく経営は順調」との考えを示した。
きょう10日は市議会12月定例会の本会議は休会となり、市議会3常任委員会で議会から9日に付託を受けた議案についての審議が行われる。