「整備計画30年かかる」/高腰城跡復元で教育長
宮國博教育長は15日、城辺比嘉の高腰(たかうす)城跡の復元について、まずは国指定の文化財、史跡として認めてもらうことが先決だと指摘。市の学芸員の話として「調査、学術研究に10年。基本計画及び整備計画が整うのは15年から20年。計25年から30年かけての整備計画になる」との見通しを示した。「来年あたり石垣を積みましょうか、再来年には道路を造りましょうかという話ではない」と述べ、復元には莫大な予算と年月がかかることに理解を求めた。開会中の市議会12月定例会の一般質問で、下地明氏の質問に答えた。
高腰城跡は、比嘉集落北の丘陵(高さ113㍍)の頂上部分にあり、自然石を積んだ城壁(東西約70㍍、南北約40㍍)の礎石が残っている。
宮古旧記類には、城主は高腰按司(たかうすあず)であったことや城の大きさなどが明記されている。1991年に県指定史跡に指定された。
地元自治会などは、「歴史的にも重要で貴重な城跡」として、市や教育委員会、市議会に城跡の復元と、周辺に宮古島市立総合博物館の建設誘致などを要請している。
答弁で宮國教育長は「現在の聞き取り調査を進めながら発掘調査も入れて、学術研究を進めることが大事」と述べ、研究を取りまとめた上で国指定を目指していくことを強調した。
総合博物館の建設誘致については、「来年度設置予定の基本計画策定委員会の中で議論がされる」と述べるにとどめた。