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社会・全般
ヤーマスプナカ(行雲流水)
人口200人ばかりの来間島が多くの人々でにぎわった。島最大の行事「ヤーマスプナカ」だ。旧暦8~9月の甲午(きのえうま)と乙未(きのとひつじ)の日に行われる。今年は10月11日・12日
▼昔、3人の兄弟が来間島にやってきた。恐怖におののく老婆から島の実情を知らされた。3兄弟は「怪物」から村人を救い出した。怪物との約束は、村人が怠っていた豊年祭を復活させることであった。3兄弟の長男は老婆の娘と結婚。生まれた娘2人は二男・三男と結ばれる
▼長男家はスムリャーブナカ、二男家はウプヤーブナカ、三男家はヤーマスヤーブナカという。村人は3家のいずれかに属する。村人は3ブナカに集い盛大に酒宴を催す。サラピャースアーグを歌い神酒を飲み、子孫繁栄を祈願。後、成人披露の祝「マスピャー」前年の祭後に生まれた子の誕生披露の祝「マスムィ」を行う
▼翌日は「ヤーニバン」と称して来る年の豊穣祈願を行う。サラピャースアーグを歌い神酒を飲む。一応の祭儀を終え、午後は村内パレード。雨乞い座に集い3ブナカおよび郷友会が余興の芸能を披露。全員でクイチャーを踊り終了
▼島の神女は東の御嶽と西の御嶽に2晩夜籠もり祈願、3日目の甲午の日の早朝スマヌ主御嶽に集い、サラピャースアーグを歌い神酒を飲む。午後は西の御嶽に島の女性も集う。最後はンニムヤムヤーで祈願し終える
▼この行事は「ヤーマス御願」の名称で市指定の無形民俗文化財だ。「ヤーマスプナカ」とも言う。市民には分かりにくい名称だ。