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【特集】新年号
2016年1月1日(金)9:22

市の大型公共工事/新ごみ焼却施設4月稼働へ

スポーツ観光施設は来年/未来創造セは今年着工


 市町村合併時に市のリーディングプロジェクトに掲げた事業の一つである新ごみ焼却施設は、いよいよ今年4月の供用開始が予定されている。昨年、新市建設計画に追加されたスポーツ観光交流拠点施設は昨年、工事に着手し、2017年4月の供用開始が見込まれている。計画の延期が続いていた図書館と公民館の複合施設・未来創造センターは昨年、土地の取得が完了。18年3月開館を目指し16年度に着工する。現在、進行中の大型公共工事である3事業の概要を紹介する。

新ごみ焼却施設


今年4月供用開始へ向け外観工事はほぼ完了している新ごみ焼却施設

今年4月供用開始へ向け外観工事はほぼ完了している新ごみ焼却施設

 現施設に隣接する平良西仲宗根で建設中の新ごみ焼却施設は、地下1階、地上5階の建物。建築面積は焼却棟が2520平方㍍、管理棟が583平方㍍。163㌧の処理能力を持つ。建設費は約32億6000万円。今年4月からの供用開始を予定している。
 現施設と比べ、ごみの臭気に配慮した設計となっていて、騒音防止対策も施されている。すべてのごみが建屋内で処理されるため外部からごみが見えることはなくなる。
 ごみピットは2層構造で、搬入側とストック側に分けて安全に処理作業を行うことになる。ピットの容量が大きいため、災害時などで一時的にごみが増えた場合でも1週間はストックが可能となっている。
 焼却に伴う排ガスは、二次燃焼室で完全に燃焼させる。排ガス中のダイオキシン類や塩化水素など有害物質は、ろ過式集じん器などの設備で除去される。
 職員が施設の運営・管理で使用する管理棟の屋上には太陽光パネルを設置し、発電した電力は同棟と焼却施設内で使用する。電気が施設内でどのように流れているのかを示す専用パネルも管理棟内に設置して「電力の見える化」を図る。
 施設外観の配色は、宮古島新ごみ焼却施設等景観検討委員会で審議が行われた。その結果、施設外壁のベース色は薄いグリーン、建物の下部には少し濃いめの茶色い横ライン、壁面の真ん中付近とその少し下の部分には薄めの茶色の横ラインが引かれ、屋根の側面は濃いめのグリーンで、ベースが白色の煙突には屋根の側面より薄いグリーンの細い縦ラインが長さを変えて数本入れることを決めた。
 新施設の稼働後は、現施設を解体し、跡地にはリサイクルセンター(工場棟、プラザ棟)が整備され、プラザ棟にはリサイクル品の展示室や研修室などを設けることが予定されている。

市未来創造センター

 新しい中央図書館と中央公民館の複合施設となる宮古島市未来創造センターは旧宮古病院跡地に建設される。面積は2万3319・87平方㍍で、2015年9月に国有財産売買契約の調印を行い3億9100万円で国から購入した。
 建物は地上3階建てで、外観はテーブルサンゴをイメージしてデザインされた。建築面積は8370・82平方㍍、延べ床面積は1万2814・44平方㍍。駐車スペースは250台程度を予定している。建設工事は2016年度から着手し、18年3月の開館を目指す。建設費は40億円程度を見込んでいる。
 図書館スペースとしては、新聞・雑誌コーナー、一般開架スペース、主に中高生対象のヤングアダルトスペース、調べ学習コーナー、子供開架スペース、お話の部屋・道具室、AV(視聴覚)コーナー、地域資料コーナー、対面朗読・録音室、インターネットコーナー、エコ学習コーナーなどが整備される。
 公民館スペースとしては、約300人収容の舞台付き多目的ホール、音楽スタジオ、研修室、和室、創作(工作)室、学習室、調理室など。共用スペースには展示コーナーや喫茶コーナーなどが設けられる。
 図書館と公民館の併設館建設の目的は、子供から高齢者、すべての市民や観光客などが気軽に集い、利便性が高くて使いやすく、人間力・地域力の向上や暮らしに役立つ、生涯学習拠点を整備することとされている。

スポーツ観光交流拠点施設

 台風などの天候に影響されることなく1年を通してイベントが開催できる施設として宮古空港東側に建設されるスポーツ観光交流拠点施設は、2017年4月の供用開始を目指し、15年2月に土木工事と進入路整備工事、同年8月から本体工事に着手した。
 駐車場を含む総敷地面積は約4万1576平方㍍で、用地は市が久貝、松原両自治会から6030万円で購入した。建物は全天候に対応するドーム型で建築面積は5952平方㍍。アリーナ面積は約3600平方㍍、高さは約25㍍。フットサルコートが2面、ゲートボール場は6面の配置が可能となる。
 音楽イベントにも対応するため、県内のドーム型施設としては初となる音の反響を防ぐための吸音板も設置される。
 災害時には空港からの一時避難所となるよう計画されている。駐車スペースは約500台。
 総事業費は43億円余で、その8割は一括交付金を充て、残り2割は国からの借入金で、そのうち1割は交付税措置され戻ってくることから市の負担分は総事業費の1割となる。
 同施設へのイベント誘致に力を入れて取り組むため市では昨年10月、市振興開発プロジェクト局に担当職員を配置した。市では既存のイベントとしてトライアスロン行事やクイチャー大、産業まつり、音楽イベントなどでの利用を想定しているが、担当職員を置くことで新規イベントの誘致に積極的に取り組んでいきたい考え。
 同施設に隣接する土地には、サンエー(本社・宜野湾市)が大型ショッピングセンター「サンエー宮古島シティ」(仮称)を出店させる計画で、18年春着工、19年秋ごろオープンを予定している。

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