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【特集】新年号
2016年1月1日(金)9:10

城辺

城辺長北クマザ海岸 高級ヴィラ5棟建設
事業譲渡受け4月完成/第1期工事
那覇市に本社の日建ハウジング 宮古でホテル事業展開へ


現在、外壁工事が進められているが、1月に内部工事に着手し4月に第1期工事を完成させる予定=城辺長北クマザ海岸

現在、外壁工事が進められているが、1月に内部工事に着手し4月に第1期工事を完成させる予定=城辺長北クマザ海岸

 那覇市首里に本社のある日建ハウジング(識名安信社長)は、城辺字長間のクマザ海岸にヴィラタイプのリゾート開発を進めており、今年4月には第1期としてレストランが入る管理棟、プール付きの高級ヴィラを5棟(7室)完成させる予定。城辺地区北海岸でのリゾート開発は初めてで観光振興に貢献すると期待されている。

 このクマザ海岸でのリゾート開発は、当初はテノヒラリゾーツが3万0114平方㍍(9109坪)の土地を所得し、ヴィラタイプのホテル(レストラン、客室28室等)を建設運営する計画だった。土地、開発許可等を取得し、第1期工事として管理棟1棟、客室棟5棟の建設を始めたが、資金繰りが悪化し当該建物の表示、保存登記は済ませたものの完成には至らず計画が頓挫した。これまでの投資額は約10億円(民事再生における確定再生債権総額約8億800万円および自己資金)だった。

 日建ハウジングでは、同リゾートの事業計画、希少性および将来性、債権等の状況を検討した結果、民事再生手続きの中で整理し、事業譲渡を受けて遂行する方法が最善と判断、テノヒラリゾーツの弁護士と協議し民事再生手続きを申し立て、裁判所の許可を得て2015年5月に事業譲渡代金を支払い事業譲渡を受け、土地、建物、動産すべて日建ハウジングに移し、同社が引き続き開発を進めている。

 建物の外壁は完成しており1月から内部工事を本格化させ、4月末には高級ヴィラを5棟(7室)完成させる計画。各棟プール付きで周辺には緑がひろがり、自然の中でリゾートライフが満喫できる。同施設前には、長さ840㍍のビーチが広がり、その間には保安林と原野が横たわっている。

 日建ハウジング顧問の新井正樹氏は「第1期工事で建物が完成したらホテル経営の専門企業に運営を委託したい。土地が1万坪もあり、第2期工事や周辺整備なども委託した企業と協議しながら進めたい。完全なプライベート空間が楽しめるヴィラタイプのリゾートとして開発していきたい」と語った。

 日建ハウジングは、宮古でホテル建設事業を展開する計画。上野宮国の「博愛わいわいビーチ」近くに「フェリスヴィラスイート上野」を3棟建設、温水プール付高級スイートヴィラで昨年6月から稼働。今年7月には新たに3棟と管理棟がオープンする。

 また、平良港近くの元居酒屋跡地を購入。ここに10階建てのスポーツホテルを建設する。これは宮古のスポーツアイランド構想にマッチしたホテルでスポーツ選手が宿泊しやすい内部構造にする計画でスポーツジムなどの併設も考えている。伊良部大橋の伊良部島入り口近くに土地を購入しており、132室のホテルを建設する。これら事業も新年度から動き出す予定で同社の宮古での観光施設建設の動きが注目される。


定年退職後、ゴーヤー栽培/砂川好徳さん「農業は楽しい」


一つ一つ丁寧に授粉作業を行う砂川さん=城辺字砂川のハウス

一つ一つ丁寧に授粉作業を行う砂川さん=城辺字砂川のハウス

 「冬場でもゴーヤー(ニガウリ)の消費量を増やしていく努力をしないと生産量は増えていかない」と語るのはJAおきなわ宮古地区果樹・野菜生産協議会ゴーヤー部会の砂川好徳部会長(65)。

 砂川さんは宮古島市役所を定年退職して本格的に野菜栽培に取り組み、現在のビニールハウス面積は30㌃。この施設でゴーヤーとメロンを栽培している。ゴーヤーは、昨年10月に播種して11月後半から収穫を始め、今年の5月まで出荷を続ける。年平均20㌧を本土市場に出荷している。また、メロンも契約栽培している。

 砂川さんは、夏場の土作りに力を入れている。収穫終了後、ハウスに張ってあったビニールをはがして土の上にはり、水を入れ太陽熱処理で線虫類を駆除している。

 「収穫後の土づくりが基本だ。丁寧にやらないと収量にも影響する」と基本の大切さを強調した。

 野菜栽培は細かい作業が多い。取材に行くと、雄花の花粉を雌花につける授粉作業を一つ一つ丁寧に行っていた。「ミツバチも入れたが寒くなると動きが鈍くなり受粉が不安定になる。自分でコツコツやるほうが収量が上がる」と語る。古い葉やつるも取り除かないと新芽が出てこないため大事な作業という。

 以前から奥さんの久美子さんがゴーヤー、メロンを栽培しており、好徳さんが退職後、夫婦で本格的に行い規模拡大も進めている。「農業は働いた分は実績が残るのでやりがいがある。健康維持のためにも野菜栽培は適している」と定年退職後の新たな仕事を楽しんで行っている。

 砂川さんは、ゴーヤー栽培について「夏場は需要はあるが冬場の需要がなかなか伸びない。冬場のゴーヤーは宮古産が多いが、もっとPRして消費者の需要を伸ばさないといけない」と語る。

 毎年五月に開催されているゴーヤーまつりも、宮古産の収穫が始まったばかりの11月か12月に開催して冬場のゴーヤーをもっとPRしたほうが良いと提言する。

 ゴーヤー部会は約120人の会員がいるが、砂川さんは部会長として講習会などを開き、栽培技術を磨いている。

 野菜栽培の他、サトウキビも栽培。面積も280㌃あり、140㌃ずつ交互に収穫している。定年後は農業に新たな希望を持ち意欲的に取り組んでいる。

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