書き初め大会 今年は中止/PTA連合会主催
予算減、負担増など理由に
新春の恒例行事「全宮古小・中学校書き初め競書大会」が今年は中止となった。主催する宮古地区PTA連合会(友利正治会長)では中止の理由を、予算の減少や会員の負担増などを挙げているが、保護者や書道塾の講師からは「子供たちが今年1年間、書に頑張るという気持ちを新たにする大会。その機会を失ったのは残念」と話している。
書き初め大会は昨年で34回を数えた。毎年、多くの児童生徒が参加し歴史や伝統があるが、過去にも1回中止になったことがあるという。
友利会長は、市の補助金が年々減少されていることや、年末年始の慌ただしい中での準備や開催で、会員の負担が大きくなったこと。さらには今年、県PTA研究大会宮古地区大会が開催されることなどを説明し「年間行事を、一つ減らさなければならない状況にあった」と理解を求めた。
友利会長はまた、大会が書道塾の「対抗戦」の様子を呈してきたことも挙げ「塾に通っていない子供たちが、参加しづらい雰囲気になっているという声がある。本来の趣旨を改めて見直すためにも、いったん中止ということになった」と説明した。役員会や理事会で話し合い、昨年5月の総会で決定したという。
来年の開催については「いろいろな意見があると思うが、それを集約して検討していきたい」と語った。
これに対し塾の講師は、子供たちの健やかな成長を図るというPTAの役割や、年頭の清新な気持ちを書に込めて決意を新たにするという大会の趣旨を指摘し「そういったことを中心に考えてほしかった。継続していくには、さまざまなことをチェックし見直したり改善したりすことが大事。方法はあったはずだ」と話した。
「塾間の対抗戦」については「切磋琢磨になることや、レベルアップが図られるという観点で捉えるべきだ」と語った。
保護者の一人は「開催を楽しみにしていたので、中止と聞いて残念。いろいろな課題はあると思うが、来年はぜひ開いてほしい」と要望した。