農家手取額2万1745円/サトウキビ価格
トン当たり前期比22円減
2015-16年産のサトウキビ価格が決まった。1㌧当たりの農家手取額は標準的な糖度(13・7度)で2万1745円となり、前期比22円の減額。国の交付金は据え置かれているが、砂糖の国際相場で決まる原料代金が減額となった。
農家へのサトウキビ代金は、国の交付金と製糖工場が農家に直接支払う原料代金で構成されている。
昨年1月に決まっている国の交付金は、1万6420円。基準糖度帯(13・1~14・3度)であれば一律に交付されるが、この糖度を下回ると0・1度ごとに100円減額され、逆に上回ると0・1度ごとに100円の増額となる。
これに対してこのほど決まった原料代金は、基準糖度内であっても変動。上下0・1度ごとに円ずつ加減される仕組みだ。
基準糖度(13・7度)のサトウキビは2万1745円だが、14・3度なら2万1979円となる。15度になると2万2951円、16度は2万4339円まで跳ね上がり、基準糖度との差額は2594円にも及ぶ。
逆に糖度が低いと同じ下げ幅で減額されるため、より品質の高いサトウキビが求められる価格制度だ。
15-16年産サトウキビは豊作型だが、夏場に相次いだ台風で折損被害や塩害が発生。干ばつにも見舞われて生育が鈍化した。
ただ、官民一体となった迅速なかん水作業が奏功して各地の被害は最小限にとどめられている。
各工場の生産量は▽沖糖宮古13万4000㌧▽宮糖城辺11万1609㌧▽宮糖伊良部5万8150㌧▽宮糖多良間1万9910㌧-が見込まれ、宮古地区全体の生産量は前期並みの32万㌧を確保できそうだ。
一方で品質面は伸び悩んでいる。全4工場が今期の操業を開始しているが、平均糖度が14度に達しているのは宮糖伊良部のみ。ほか3工場は13度台で推移しており、冷え込みなど今後の気象条件による品質の上昇が期待されている。