市が事業計画協議書受理/大福牧場周辺陸自配備計画
地下水、市議会で審査へ/先月25日に防衛局から
内容は審議終了後に公表
宮古島への陸上自衛隊部隊配備計画について、平良西原の旧大福牧場周辺へ駐屯地を建設する事業計画について説明する協議書を先月25日、市が沖縄防衛局から受理していたことが明らかになった。予定地が地下水源流域に隣接していることから、市地下水保全条例に基づき提出されたもので、地下水審議会で配備による地下水への影響が審査される。事業計画の内容について下地敏彦市長は審議会終了後に公表する考えを示した。
計画では、部隊規模は700~800人程度で警備、地対空ミサイル、地対艦ミサイルの3部隊を配備を想定。牧場畜舎付近に通信施設、畜舎向かいの牧草地にミサイル、別の牧草地に訓練場と弾薬庫、大福マンゴー園一体に射撃訓練場を整備するほか、高野の海岸で着上陸訓練などが検討されているとの報道もある。
今回の駐屯地建設事業に関する協議書は、市地下水保全条例で「水道水源保全地域において対象事業を行おうとするものは、規定で定めるところにより、あらかじめ市長と協議しなければならない」と定められていることの基づき、沖縄防衛局から提出された。
協議書の内容は下地市長から地下水審議会へ諮問され、今月27日に第1回審議会を開催し、詳しい審査を同協議会の専門部会へ依頼し、その結果を基に改めて審議会を開催し、会としての結論をまとめ、下地市長に答申される見込み。答申までの審議はいずれも非公開で行われる。
下地市長は15日、記者団の取材に対し、先月25日に沖縄防衛局から協議書が届いていたことを認めた上で、事業計画の内容については担当課である上下水道部で協議書を受理させたため見ていないと説明。事業計画の市民への公表については、地下水審議会で結論が出れば、その内容を発表する考えを示した。審議会が非公開で行われる理由については「この問題は微妙な問題で、いろいろな人が意見を言ってしまうと委員が十分に論議できないだろうということで、委員が自由に意見ができるような雰囲気を作りたいため」と説明した。