“災害に強いか”など確認/伊良部小中一貫校
市議会文教社会委員会 建設用地を視察
市議会の文教社会委員会(佐久本洋介委員長)の委員が20日、伊良部地区の小中一貫校の建設用地を視察した。委員たちは、候補地が新たに設置される学校の用地としてふさわしいか、津波など災害に強い場所となっているかについて、市教育委員会の宮國博教育長や学校規模適正化対策班から説明を受けた。
今回の視察は、同委員会の委員から、一貫校の学校用地がどういう状況か、さらに校舎の配置もイメージとして持っていたいなどの要望を受けて実施した。
視察の感想について、佐久本委員長は「この場所における最初の候補地案では、くぼ地が多く、これを造成するのに単費で莫大(ばくだい)な費用がかかることから、現在の場所になった。今回の視察はそれを確かめるためにも実施した。実際に見た印象は高低差もなくて良いと思う。造成工事もやりやすいし、今の方がベターだと思う」と述べた。
建設用地は、前里添出原川の伊良部高校前にあり、消防署伊良部出張所に隣接している。
建設用地の面積は、4万8000平方㍍で、そのうち市有地は2101平方㍍。それ以外は個人有地と共有地(地権者複数)となっている。
この場所で、当初決定してしていた候補地は、高低差があり、くぼ地を埋める造成に約5億円必要とされていたことから、見直しを行い、現在の用地における造成は約2億円程度で収まるとしている。
昨年の市議会12月定例会では、同小中一貫校建設のための用地買収費などの予算として、約1億300万円が承認されている。
その内訳は、用地買収費約6300万円、用地造成測量設計委託業務費約1500万円、基本設計委託業務費約2500万円となっている。
今後のスケジュールは、基本設計委託業務などを踏まえて、実施設計委託業務と造成工事を今年8月ごろにスタートさせ、来年6月に国庫負担金交付申請と同7月にその交付決定を受けて、10月に建築工事スタートを目指している。
伊良部地区の小中一貫校は2017年4月開校を目指していたが、用地変更や、それに伴う新たな用地取得などで作業が遅れ、現在は19年4月開校を目指している。