「活力ある市へ、事業推進」/下地市長、あす就任7周年
任期の総仕上げへ
2009年1月の市長選で初当選、13年1月に再選した下地敏彦市長はあす25日で就任7周年を迎える。節目の日を前に7年間を振り返ってもらうとともに、2期目最後の1年を迎える上での抱負などを聞いた。
7年間を振り返っての印象として「どうすれば活力ある市にできるかという大きな目標の下で、これまでの事業を検証し直し、新たな事業を導入してきた」と語る。特に重視してきた事業としては教育環境の整備、農林水産業と観光の振興、子育て支援など、具体的な実績としては伊良部地区での小中一貫校実現に向けた取り組みや土地改良事業の拡大に伴う生産性向上、伊良部大橋開通後の観光客増加、子供4人目からの保育料無料化などを挙げた。
合併特例債や一括交付金の活用により予算規模が拡大している財政状況については「宮古島に必要な大型施設は高率の補助がある間に整備しないと市の財政に大きな負担が掛かることになる。合併特例債、一括交付金の期間が終了すれば平常に戻り、落ち着いた予算編成になると思う」との見通しを示す。今後については「大型商業施設や新規ホテルの建設、観光収入の増加などで税収も増加し、安定した財政運営ができると考えている」と述べた。
現在、問題となっている不法投棄ごみ残存問題については「市議会の特別調査委員会が調査している間は、市はそれに答える形でしか対応できないと考えてきたが、十分な解明ができていないとの意見もあるので、全体的にどうなっているのかという情報を市から委員会に提示する準備をしている。それにより議論が深まれば、問題の全体像の解明にめどが立つのではと思う」との認識を示した。
自衛隊配備計画については「自衛隊配備の必要性は認める」との従来からの認識を改めて示した上で、沖縄防衛局から12月25日に提出された駐屯地建設計画に関する協議書の内容を基に、施設建設に伴う地下水への影響について地下水審議会に諮問し、審議結果の答申を受けてから、最終的に判断する考えを示した。
2期目の任期最後の1年への抱負としては「政策として掲げてきた事業を再点検し、完成を目指したい。公約として市民に約束したことは出来る限り取り組みたい」と語った。
市民に対しては「市の事業は市民の協力と支援がなければできない。市民と一緒になって取り組むことで豊かな宮古島ができると思う」と協力を呼び掛けた。