教育・文化
2016年2月2日(火)9:04
パーントゥが厄払い/国指定重要無形文化財
野原集落でサティパロウ
国指定の重要無形文化財「サティパロウ(里払い)」が1日、上野地区の野原集落で行われた。子供パーントゥを先頭に後方の女性たちが「ホーイホーイ」と唱えながら集落内を練り歩き、厄除・招福した。
毎年旧暦12月の最後の丑(うし)の日に執り行われる悪霊払いの伝統行事で、起源は定かでない。
参加者らは集落の外側で、聖地の大嶽(うぷだき)に向かって向こう一年間の豊作、無病息災を願った後、集落へ出発した。
この日はあいにくの雨。子供パーントゥはビニールで覆った仮面をつけ、小太鼓を叩く子供、ホラガイを吹く子供らが一緒に並んで先頭を歩いた。
後ろからは女性たちがクロツグとセンニンソウで組んだ草冠をかぶり、草帯を腰に巻き、両手に悪霊払いのヤブニッケイの枝葉を持って続いた。
初めてパーントゥ役を務めた上野小5年の島尻恭宇(やすたか)君は「パーントゥの面をかぶると緊張する。先輩たちに負けないように頑張る」と気持ちを引き締めていた。