議員報酬 増額認めず/審議会
「先に定数削減を」/議運委員長など9000円増額
市特別職報酬等審議会(会長・下地義治宮古島商工会議所会頭)は2日、前日に審議した議員報酬の改定について、「据え置きが望ましい」と下地敏彦市長に答申した。理由として「現状の定数のまま、議員報酬を増額することはさらなる財政負担となり理解できない」と指摘。「先に議員定数の削減に取り組んでほしい」と要望した。一方、議会運営委員会と3常任委員会の委員長報酬については、現行月額34万2000円に9000円上乗せし35万1000円とした。決定すれば4月1日から実施される。
現在の市議会の報酬は、一人当たり月額34万2000円。これを新年度から月額5万6000円アップし、県内市議会の平均値39万8000円にするよう市に求めていた。
答申は出張中の下地市長に代わり、長濱政治副市長が受け取り「市長に報告する。(答申内容を)尊重するような形でまとめられればと思う」と話した。
答申では「依然として市の自主財源比率は低く、人口減少も続いており、財政が大幅に改善されるとは考えにくい」と指摘。その上で、類似団体と比較して議員数が多いことや、議員定数の削減が取り沙汰されていることを挙げ、現状のままでは議員報酬の増額は認められないとした。
報酬の増額は認めなかったものの、政務活動費(政策調査研究などの活動のために支給される費用)については「議員活動がしやすい環境づくりを推進した方が良い」と述べ、増額するるよう市に要望した。
議運と総務財政、文教社会、経済工務の3常任委員会の委員長については「他の議員に比べその職責は大きい」として増額を認めた。
答申では最後に、「議員報酬を増額するにしても、新たな財政負担を招かないよう、先に議員定数の削減に取り組んでほしいとの意見が委員間で一致した」と説明。「現状のまま、報酬増額を認めるのは厳しいと判断した」と述べた。
答申書は下地市長が出張から帰り次第、内容を確認した後決定し議会に通知する。
審議会は1日に委員5人のうち、4人が参加して非公開で行われた。