ミサイル発射きょうにも/北朝鮮が前倒し
PAC3、けさ到着/自衛隊員、トゥリバーで設置準備
日本政府は6日、北朝鮮が「人工衛星」と称する事実上の弾道ミサイル発射期間を「2月7日~14日」に変更したと発表した。北朝鮮はこれまで「2月8日~25日」と国際海事機関(IMO)に通告していたが、前倒しした。北朝鮮は発射時間帯や飛行経路については変更していない。発射時間帯は午前7時30分~午後0時30分(日本時間)で、ミサイルが発射された場合、経路は沖縄本島と石垣、宮古島などの上空を通過する可能性がある。トゥリバー地区では地対空誘導弾パトリオット(PAC3)発射装置などの配備準備が始まった。PAC3は海上自衛隊の輸送艦「くにさき」で7日午前、平良港下崎埠頭に到着する予定。
PAC3発射装置配備は7日に完了する予定で、東シナ海などに配置された海自のイージス艦とともにミサイル迎撃態勢を敷く。宮古島でのPAC3の基地外配備は今回が初めて。展開される部隊規模は明らかにされていないが、2012年の展開時とほぼ同規模とみられている。
宮古空港では人員や資材輸送のため、連絡偵察機LR-2や輸送ヘリCH-47Jなどの自衛隊機が離発着を繰り返した。
トゥリバー地区は、埋め立て地に入る「みなみばし」を渡った場所で交通規制が敷かれており、一般車両は右折はできるが、直進してサンセットビーチ方面には入れない。この交通規制は撤収まで続く見込み。
防衛省は2013年9月、同年12月から航空自衛隊宮古島分屯地の固定レーダー換装工事のため、PAC3の配備が難しくなるとして、トゥリバー地区が展開候補地として適しているかなどの測量調査を行った。
2012年12月の北朝鮮ミサイル発射では、発射10分後に1段目が黄海に、約15分後にミサイル先端のカバーが東シナ海に落下。沖縄上空を通過し、2段目がフィリピン東方の太平洋に落下したとみられている。