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行雲流水
2016年2月9日(火)9:01

【行雲流水】仲間たち

 この欄掲載のコラムを冊子『行雲流水』(2015)にまとめて親しい友人たちに送ったら、はがきや電話がきた。いろいろなことを話しあったが、期せずして私たち世代の来し方を垣間見る機会にもなった

▼幼なじみは語った。「タカドーイデンゴ」とサシバを追ったことから始まり、いろいろな遊びが話題になった。「雨が降ると素っ裸で外に出て駆けまわった」。子供は自然の子であり、遊びの天才であった

▼女性は語った。「私たちの高校時代は、男女はすれ違わないように、避けて通ったね」。ある女性への思いや憧れを60年持ち続けている友もいるのだから、そう悪い時代でもなかった

▼三つ子の魂百まで。個性はそう変わらず、磨きがかかっていく。元音楽教師の彼は地域の愛唱歌(字歌)「美しき与那古浜」を作曲している。軽快で格調の高い美しい曲である。一人は、「愛と力が結ばれたとき、人は神から恩寵を受ける」というテレビから拾って書いた言葉によせて、「神は自らに似せて人をつくった」という言葉に人のなすべき使命が示されている、と書いてきた。一人の女性は、やんばるの各地を歩き、その豊かさを実感している。辺野古で座りこんだとき、側には6カ月の赤ちゃんを抱いた若い母親がいたという

▼男は言う。「妻も大元気。この年になると女性のほうが元気。パーマをかけて、ハイヒールを履いて遊びまわっている。僕はサバ(ぞうり)を履いてうろうろしている

▼人生いろいろ。そしてそれぞれに尊い。同時代を生きてきたすてきな仲間たちである。

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