県知事選、3氏が出馬へ/各陣営、選挙態勢整える
投開票まで1カ月
【那覇支社】11月11日告示、同月28日投開票の沖縄県知事選挙はきょう28日、決戦まで1カ月と差し迫った。27日現在、出馬の名乗りを上げているのは現職で2期目を目指す仲井真弘多(71)、前宜野湾市長の伊波洋一(58)、幸福実現党県支部役員の金城竜郎(41)の3氏。国政の政権交代後、初となる県知事選挙は、普天間移設などの在沖米軍基地問題や2012年で満了する沖縄振興特別措置法に替わる新たな沖縄振興のあり方などが焦点となる。予定候補者の各陣営は、各地区支部事務所の設置などフル稼働に入った。
現職の仲井真氏は28日午後に知事選に向けた政策発表を行い、同日夕、後援会宮古支部の事務所開きに臨む予定だ。
また、伊波氏は25日夕に後援会宮古支部を立ち上げており、27日には那覇市内で政策発表を行い、基地問題や振興策を明らかにした。
金城氏は今夏の参院選挙出馬を足掛かりに、各地区での同党政策の浸透を後援会メンバーが中心となって行っている。
今県知事選の最大焦点は、政権交代した与党民主党政権下においても解決されない米軍普天間飛行場移設問題をはじめとする在沖米軍基地問題や、ポスト4次振計の具体的な政策を、どのようなスタンスと方法で政策展開するかが、各候補者に問われる。
また、当初、知事選で独自候補を擁立する構えだった民主党沖縄県連(喜納昌吉代表)が、26日時点で「自主投票」を決定したことや、出馬要請のあった国民新党幹事長の下地幹郎衆院議員が出馬しないことを明言したことなどから、いわゆる知事選「第3候補」の流れは無くなった。
離島振興策については、沖振法で優遇されていた従来の諸制度が振計終了後、どのような方法で措置されるかなどが、宮古地域を含む有権者の大きな関心事となる。
さらに、政権交代後の国政と県政が、どのような形で沖縄の諸問題解決に結びつけることが可能かなども焦点となる。尖閣諸島問題を含む新たな国際情勢下で行われる県知事選挙は、県民のみならず国内外の関心事となるのは必至だ。